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自分自身のレベルを上げる意義

黒坂岳央氏の4/15付けアゴラ記事「人間関係を『確実』に改善する方法」へのコメントです。


人間関係の理不尽やパワハラに苦しんでいるなら、努力して自分自身のレベルを上げることで人間関係の多くは改善されるだろう。
自分が上のレベルへ上がり、結果として周囲のレベルもアップするということである。快適な空間を見つけたら、それがその時の自分にあったレベルなのだ。

先ほどテレビを見ていたら、面白いことを言ってました。中国企業が日本に開発拠点を設け、そこで日本人技術者が中国製品の開発にあたる例が増えているというのですね。で、そこで仕事をしている日本人技術者が語っていました。「ここではやりたいことを自由にやらせてもらえる」と。このセリフ、実に意味深なのであって、裏を返せば、日本企業では、技術者がやりたいことをやらせてもらっていない、ということ。その「やりたいこと」とは、もちろん遊ぶとかそんなことではなく、仕事を先に進めるということなのですね。これ、私にも大いに経験があり、ひとりうなづいてしまいました。

「やらせてもらえない」というのは「やらせない」人がいるわけで、それが誰かとなりますと、上司や事業をコントロールする側の人間ということになります。何でやらせないのか。技術者のやろうとしていることが間違ったことであるなら、それは良いのですが、一般にそうであるなら、技術者に自由にやらせる中国企業は失敗するはず。まあ、そういう例もないわけではないと思うけど、一般的にはそうでないケースが多いのでしょう。

この背景には、妬み嫉みもあるかもしれませんけど、部下の技術者が優秀な結果を出すと、上司の立場が危うくなる。開発部なり研究所が新しいビジネスをリードすると本社の立場が危うくなる、うまくいってもらっちゃ困る、という事情があるのではないかと思います。しかし、こんな妨害工作が功を奏すようでは、日本企業が成長できないのもあたり前です。上の技術者のセリフは、これが現実であるとの主張をサポートするものではあります。

そうなりますと、このコメントの最初に掲げました本エントリーの引用部は、幸せな例かもしれないし、楽観に過ぎるようにも思われます。でも、そうであっても自分自身のレベルを上げておくことは大事なことです。これは、邪魔をする人たちに対抗する力を付けることでもありますし、いかんともしがたい場合に、別の場所を選ぶオプションを確保するという意味もあるのですね。大いに頑張りましょう。

1 thoughts on “自分自身のレベルを上げる意義

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