池田信夫氏の5/4付けアゴラ記事「『石炭火力ゼロ』がバングラデシュの人々の命を奪う」へのコメントです。
バングラデシュは、高潮被害がちょくちょく発生するのですが、これを防ぐことも大事なことではないかと思います。
ベンガル湾は、100kmも沖合で水深が10mになる、きわめて遠浅となっており、ここに台風の低気圧と南風が作用すると、海水が北側に押し寄せられ、はなはだしい場合には7mを超す高潮が発生いたします。バングラデシュは、低海抜地帯に多くの国民が居住し、水田なども営まれているため、これにより大きな人的・物的被害が発生します。
高潮被害を防ぐのは簡単で、遠浅の海の一部を掘り下げて得た砂で他の部分を埋め立てればよい。水深が深ければ、吹き寄せられた水は深部で逆流してくれるのですね。水深30mまで掘り下げて海抜10mに盛るのであれば、水路の幅の二倍の陸地ができる。水陸の間は、コンクリートで護岸をする。水力輸送技術を用いれば、大量の砂を効率的に運べる。いずれも日本企業の得意とするところです。
護岸部などに用水路を設け、ガンガ(昔の呼び名はガンジス川)の水を引いてやれば、埋め立て地で稲作ができます。この一帯は、やり方次第では3期作もできる、通年で稲作のできる地帯なのですね。掘り下げた深い水路は大型の船舶の航行も可能となりますので、水路に面した場所は物流拠点や工業地帯にもなり得る。バングラデシュは、日本の40%の国土に1.7憶の民が住む。労働力は豊富であり、物流とユーティリティを確保すれば、我が国産業の生産拠点にも十分になり得るのですね。
バングラデシュは中国が影響力を拡大せんとしている。そこに我が国がくさびを打ち込むことができれば、中国の拡大戦略への対抗策にもなり得るのですね。ちょっと面白いと思われませんか?
水素がんばれ