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景気減退を望む?野党系評論家

中村仁氏の5/15付けアゴラ記事「異次元金融緩和策を続ける日銀には隠し事が多い」へのコメントです。


財政赤字が延々と続く状況は不健全である、というのはその通りですし、いつまでもこんなことを続けられるわけもない。ならばどうすれば良いかといえば、日本経済を成長路線に乗せることなのですね。そうして、経済の拡大と同時に、適切なレベルのインフレ(2% etc)を維持する。結果的に税収が増し、財政赤字をなくす、国債発行残高を減らしていく、というのが最終的な目標でしょう。

でもこの道は、あくまで経済の拡大(景気の回復)が前提となる。不景気にしてしまったら、また財政赤字に頼らざるを得ず、事態はますます悪化するのですね。そして景気拡大のためには、円高ではなく円安の方向に向かうこと、低金利は保つこと、規制緩和、行政手続きの簡素化、情報化などによる生産性の向上が求められることになります。

野党や、政府に批判的なマスコミ、評論家には、日本経済が悪化することを望むがごとき言動が見受けられるのですが、これは、政府与党が困るという意味では嬉しいことかもしれないけれど、国民がみな困るような状況は作るべきではない。いたずらに不安をあおるような言動、海外ファンド、いわゆる小鬼たちを利するような言動は慎んだ方が良いと思います。

以下の諸点をご理解いただければ、我が国がそれほど危機的状況ではないということがわかっていただけるのではないかと思います。まずは、日銀が保有する国債を満期保有目的債券とすれば、時価評価の必要はなく、値下がりを心配する必要はありません。そして、国債という資産に対応する負債が「日銀券発行残高」でありますと、これは無利子無期限の債務なのですね。これは、中央銀行だけの特権です。心配は行き過ぎたインフレですが、利上げ以外に、増税という手もあって、こちらは財政健全化というメリットもあるのですね。

第二に、我が国はいまだ、国際収支が黒字だということ。これは、比較されている英国の国際収支が慢性的に赤字である点と大いに異なる。そして、民主党政権時代に悪化した貿易収支も、この先円安に転化してくれれば黒字幅の拡大が期待できる。ここは、あまり先行きを不安視せず、経済の拡大、国力増強に取り組むべき局面ではないかと思いますよ。

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