倉沢良弦氏の8/23付けアゴラ記事「習近平が終わらせたものと始めるもの」へのコメントです。
仮に中国国内の不動産バブルが崩壊したとなれば、膨大な個人資産が消し飛ぶ可能性が極めて高い。また、不動産投資や地方インフラ整備に投資している地方銀行が多額の不良債権を抱えるとすれば、日本のバブル崩壊どころではない景気低迷が待ち受けていることになる。
これは、1991年に始まる日本のバブル崩壊と比較するよりも、2008年のリーマンショックに対比させた方が良いのではないでしょうか。我が国からみますと、いずれも海外発の経済危機ですから。
リーマンショックと並べてみれば、我が国がこの先、何に気を付けるべきかが明瞭に浮かび上がってきます。2008年以後の大失敗は、リーマンショックに対応してとられた欧米の「量的金融緩和(QE2)」に対して我が国の対策が後手に回り、極端な円高を招いてしまったことです。
その結果生じたことは、製造業の国外逃避。いわゆる「空洞化」が生じ、国内雇用の縮小、貿易収支の大幅な赤字化などを招いております。海外に逃げた生産工場は、円高が解消しても国内に回帰せず、長期にわたる日本経済の不振につながりました。
昨今、物価上昇率の高まりに対して金融引き締め論が一部に唱えられておりますが、この先必要な金融政策は、むしろ緩和策に遅滞を生じないよう気を配ること。ここにきての極端な円高は、日本経済を破壊しつくす。それだけは心しなくてはいけません。
毛さん万歳の人やね