高橋克己氏の9/7付けアゴラ記事「玉川徹氏、『円安・金利・国債』を熱く語るが・・」へのコメントです。
高金利・円高は、預貯金を積み上げてリタイアした層に有利な政策であることと、今日の新聞・テレビの熱心な購読者視聴者は高齢者であることの双方を考えれば、高金利・円高を我が国のマスメディアが推奨するのは、理にかなっております。
もう一つは、我が国のマスメディアは、反自民、反アベノミクスの傾向が強く、かつての民主党政権にシンパシーを寄せる人が多いのですね。そして、民主党政権時代に起こったことは、大規模金融緩和を躊躇して、極端な円高を招いたことでした。
しかしその結果何が起こったかを思い浮かべれば、このような政策は日本経済にダメージを与え、特に現役層を苦しめることになります。円高で国内生産工場の採算性は失われ、海外に逃避する。国内の雇用は失われ、キャッシュは海外の労働者を潤す。企業は追い出し部屋を作り、貿易収支は赤字になる。困ったことです。
でも、見かけの上ではそれほど悪くはならない。円高はドル建てGDPを水膨れさせる。国内経済が多少落ち込む程度なら、2割も円高になればGDPは急上昇する。そして、経常収支も悪くないし、企業決算も悪くない。なぜなら、日本企業は海外の工場で利益を上げ、そのキャッシュが国内に還流する。でも、国内に使い道はないから、預貯金を積み上げるのですね。
でもこのようなやり方は長続きしない。そもそも国債残高が増えてしまったのも、日本の不景気が続いたから。その原因の一つは、プラザ合意以降の円高にあったわけですね。まあ、情報革命へのキャッチアップができなかったこともあるが。少なくとも、日本人が国内で稼げない以上、日本経済は上を向かないし、日本の国力もパッとしない。まあ、それが左翼的傾向の強い日本マスメディアの指向性でもあるのですが。
エネルギーが自給できれば円安OK
すなわちがんばれ水素