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「考えて、考えて、考え抜く」

倉本圭造氏の9/9付けアゴラ記事「テスラ車が描く未来 vs. 売上日本一のローカルスーパーの世界観(前編)」へのコメントです。


テスラとクックマートとBYD、なんか三題噺みたいですけど、それぞれに驚異的な製品を出す企業には、共通したところがあります。多分、そうだからこそ、驚異的な製品が出せるのでしょう。

その共通点とは、「考えて、考えて、考え抜く」ということ。テスラは、現代の電子情報技術下でのあるべき自動車という、グローバルに普遍的な技術について考え抜いている。クックマートはローカルな食材の魅力を引き出す方法を考え抜いている。そしてBYDは、ローコストな自動車をいかに製造できるかを考え抜いている、ということでしょう。

昔、某地方都市で仕事をしたことがありましたが、新幹線も停まる駅の駅ビルに入っているお店のほとんどに、お客が全然入っていない。タクシー運転手も「あんなもの並べていたら、お客が来るわけない」と嘆いていましたが、要は惰性で商売しているのですね。どうすれば売れるか、全然考えていない。その代わり、掃除のような定例的な業務はきちんとやる。これじゃダメなんですね。

かつて、トヨタ、ホンダがGM、フォードなどの米国自動車産業に打ち勝ったことがありましたが、この時の我が国の自動車産業は、徹底的に考えていた。トヨタにQC活動や「『なぜ』と5回訊け」などの言葉がある一方で、GMは社内の権力争いなりごますりに終始していた様子が「晴れた日にはGMが見える」などからうかがい知れます。その後の我が国の企業の凋落に、果たして、社内のパワーポリティクスを優先して、徹底的に考えることがおろそかになっていたのではないか、との疑いは、否定しきれるものでもないでしょう。

ならばどうすれば良いかなどということは、言うまでもなく、ほとんどの人がわかりきっていることだろうけど、だけどそれができない。もちろんそれは絶対にできないかといえばそうでもない。「尻に火が付く」などという言葉がありますが、そうなれば物事は先に進むものです。今日、岸田総理をはじめ、多くのリーダー的立場の方々のお尻には、火がついているようにも見えます。多分、遠からず、何とかなるのでしょう。

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