内藤忍氏の10/6付けアゴラ記事「未だに『投資信託=儲からない商品』と思い込んでいる残念な人たち」へのコメントです。
アクティブファンドといいますか、証券会社の専門家がそれぞれに分析して運用するファンドが、手数料が高いばかりで儲からない、そんなものよりも、日経平均なりTOPICSに連動するファンドは手数料が安いから儲かる可能性が高い、というわけですね。
専門家の働きは無価値というわけですが、これは金融工学の大前提でもあります。つまり、市場で付けた価格こそが唯一妥当な価格であって、先行き儲かるか損するかは五分五分、というのが定説というか、常識なのですね。
じゃあ、インデックスに張るのが正解かというと、実はそうでもない。インデックス採用銘柄にも、優秀な会社とそうではない会社がある。ならば、己の手で優秀な会社を選び出して自己流インデックスを造ればよい。これが多分、ベストな投資法だと思うのですね。
これって、アクティブファンドと似たようなもの。同じことを証券会社もやればよいと思うのですが、なぜかプロにやらせると変なところでリスクを取りに行く。まあ、そうすることが、証券会社の利益を最大化することに繋がっているであろうことは、想像に難くないのですが。利益相反がここにあるわけで、証券会社に任しちゃいけない、ということですね。
もう一つの手堅いやり方が、ポートフォリオという考え方で、キャッシュと株式との資金配分を一定に保つ。この時、多少のヒステリシスを持たせ、資金の移動をちょっと遅らせる。そうすると、株価が下がったときに自動的に株式に資金が移動し、値動きが利益になるというわけ。年金資金などがこの方式で運用されており、これはかなり賢いやり方です。最悪なのは「この3年で株式のインデックスは日本株式で54.9%、グローバル株式では71.0%の上昇」だから買え、みたいな見方ですよ。これって、売るべき局面なのだが。
まあ今なら儲かるけどね。