八幡和郎氏の10/15付けアゴラ記事「パレスティナ紛争はどちらが悪いのかと聞かれたら」へのコメントです。
そりゃ、ぜんぶ、ローマ人が悪いとしか言いようがありません(修辞的表現です)。何しろこの地では、ユダヤの民が王国を築いたりして、幸せに暮らしていた。そこに攻め込んで属領としたのがローマ人だったのですね。このあたりの事情は、世界的ベストセラー「新約聖書」をお読みいただくと、雰囲気がつかめると思います。
で、ユダヤの民は、不当な支配に対抗して立ち上がった。代表的なのが 西暦66-70年の第一次ユダヤ戦争と、132-135年のバル・コクバの乱なのですね。
で、Wikipediaによりますと、「バル・コクバの乱を鎮圧したローマ皇帝ハドリアヌスは、長い歴史を通じてこの地域に染み付いたユダヤ色を払拭したいと考えて、ユダヤ属州の名前をシリア・パレスティナ(en:Syria Palaestina)に改名し、エルサレムをアエリア・カピトリナと改名した」ですよ。
もちろん、ユダヤの地はほとんど廃墟となり、ユダヤ人の屍累々、ラビは処刑され神殿は破壊された。ひどい話です。
まあ、それが1800年前の出来事だから、そろそろあきらめろ、というのは一つの論理です。でもそうなら、75年も昔のこと(パレスチナの地にイスラエルが建国されたこと)は、確定した事実として、そろそろあきらめろ、ともいえる。いずれにせよ、この問題は、軽々しくどっちが悪いなどといえたものではない。難しい話です。
今に限ろう