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円高で窮乏化する日本

岡本裕明氏の12/9付けアゴラ記事「自民党は終わりの始まり?」へのコメントです。


国力を考えれば国家の通貨は強い方がよいと私は思いますが、一部の専門家は円安バンザイ説ですよね。それだけは私には未だに理解できない論理であります。

これは、国力(国内産業の国際競争力)が強い結果として通貨も強くなる、ということなら非常に良いのですが、国力が弱いのに通貨が強いと、その国の経済は破壊されるのですね。通貨の強さは、あくまで、国力見合いでなくてはいけません。

70年代の自動車を中心とする米国への集中豪雨的輸出は、我が国の自動車が、排ガス規制をいち早くクリアーしたこと、燃費の良い小型車に強く、折からの石油ショックに後押しされたこともあったのですが、米国が強いドルを維持した、ということも一因だったのですね。その結果、米国の自動車産業は破壊された。

民主党政権時代、欧米諸国がリーマンショックに対応して量的金融緩和に踏み切る一方、日本は元々のゼロ金利から更なる緩和ができなかった。この結果、1ドル80円といった超円高を招き、国内の製造業の海外逃避が進んだ。この結果、貿易収支は赤字になり、国内の雇用も失われたのですね。

一般に意図的な通貨安は近隣窮乏化政策と呼ばれ、国内経済を活発にする一方、他国の産業にダメージを与える。円高は逆に、自国窮乏化政策なのですね。しかし、国民の所得は上昇する。生み出している価値以上に所得が上がるから、国内産業が疲弊する。一国の稼ぎに見合う以上の給与を国民に支給したら国の経済は破綻する。このあたり前の原理に注意しなくてはいけない。日本はまず、情報技術なりこれに代わる重要技術で海外(特に米国)と競争し得るレベルにする。話はそこから始めなくてはいけません。

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