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非合法化すべき「年功給」制度

城繁幸氏の3/22付けアゴラ記事「定年で給料大幅減額されたらどうすればいいの?と思ったときに読む話」へのコメントです。


日本の賃金制度は非常に特殊で、業務内容を限定せずに採用、なんでもやらせつつ勤続年数に応じて処遇を決めるというものです。…
さて、その年功給ですが、新人から若手~中堅くらいまでは割に合わず、中高年になってから積みあがった年功給によりリターンを得られるようになっています。

このような賃金体系が日本では一般的であることは認めざるを得ませんが、果たしてこれは「公正」なやり方なのでしょうか。この「年功給」なるものは、実質、賃金の後払いであり、「賃金の全額払いの原則」に反しております。

このような制度は、社員が中途退社することを阻害する制度であり、職業選択の自由を侵害している(少なくとも転職に対して経済的に不利な扱いをしている)ことに他ならない。年功給は、法律で禁止するのが妥当ではないでしょうか。おそらくは、会社側も、そうして欲しいと考えているのではないかと思います。

なお、制度切り替えに際して、実質未払いとなっていた若手時代の賃金を一時に支払うとなりますと、企業の負担も大きく、支払われた一時金の処理にも困りますから、未払いとみなされる賃金は確定拠出年金に充てる、この部分の資金を政府が企業に貸し付ける、などの手当ても必要だと思います。

でもこういう形にいたしますと、いよいよ、我が国でも正社員の流動化が盛んになり、適材適所の人的資源配置が可能となり、生産性は格段に向上する。たぶん、我が国のGDPも、上向き始めるのではないかと思いますよ。


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