長谷川良氏の3/25付けアゴラ記事「イスラム国(IS)とモスクワを繋ぐ線」へのコメントです。
欧米メディアによると、駐ロシア米国大使館は3月7日、ロシア側にイスラム過激派グループによるテロの危険が差し迫っている可能性があると通報したが、ロシア側はその警告を無視したという。
今回の事件では、この部分が一番すごいところだと思います。欧米諸国は、伝統的に情報の収集を重視する。かつての日本の公電や軍関係の無線が傍受され、暗号解読されておりましたし、近年ではドイツ政府関係者の携帯電話が米側に傍受されていたなどという事件もありました。
一般の無線通信なら、アンテナを立てれば傍受することができる。通信内容は暗号化されているにしても、統計的な手段で暗号解読することは不可能ではない。現に第二次大戦時の日本軍の暗号は、この手で解読されていたのですね。
ところが、携帯電話などのデジタル通信になると、ことはそうそう簡単ではない。もちろん、中国製の通信機器のように、予めバックドアを仕込んでおけば、そういうこともできるかもしれない。でも、西側社会のつくるアイフォンやアンドロイドスマホにバックドアが仕掛けられている可能性は相当に低いでしょう。
でも、これらの通信機器を設計する技術のある人たちなら、デジタル化された暗号通信だって解読することはできそうです。現にドイツの携帯電話は解読されてしまった。この手の通信技術で世界をリードすることは、軍事的にも極めて重要なことであると、肝に銘じなくてはいけません。日本、果たして大丈夫でしょうか。
ウクライナ