中村仁氏の4/30付けアゴラ記事「立憲全勝、自民全敗も政策思想を欠く空白の争い」へのコメントです。
他方、経済面をみると、超長期にわたる大規模金融緩和・財政膨張政策の「負の遺産」が背景にある円安・日本売りが止まりません。財務省が1㌦=160円という34年ぶりの円安に対し、円買い介入をしても効果に限界があり、円安は長期化すると思います。
ここでいう「円買い介入」の「効果」とは何でしょうか? 円高に戻せ、ということでしょうか? そのような、人為的なドル円水準の設定をすべきだとお考えでしょうか? 普通は、このような行為はすべきでない、とされているのですが。
昨夜に円買い介入があったとして、その目的が「過度な為替相場の変動を抑えること」であったなら、この介入には十分な効果があったといってよいでしょう。介入の水準は159.4円/ドル付近でしたが、結局円売り勢は156円/ドルを割り込む円高水準にまで押し戻されているのですね。
その他、引用部の前半「負の遺産」は、主に積み上げた国債発行残高を指していると思われますが、そうなった理由は「円高不況対策」であり「外需から内需へ」の掛け声の下、政府による公共投資を積極的に行ったことがその理由です。
これにより、円高に伴う国民の痛みをある程度緩和したのですが、発行された国債は国内で買われてマネタリーベースの拡大にはつながらない。外需の代わりにはならなかったのですね。それを可能としたのが量的緩和で、国内の流通資金を増加させ、行き過ぎた円高にブレーキを掛けることに成功した。負の遺産は解消されつつある、というわけです。物事は、一面的に見るべきではないと思います。
株の損切りは合わせて