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今だけ金だけ自分だけ、は誰?

黒坂岳央氏の7/25付けアゴラ記事「『今だけ・金だけ・自分だけ』な生き方の末路」へのコメントです。


個人で言えば生産的なことや教育に時間を使う代わりに、ただただ享楽的で暴飲暴食にふけるような生き方だろう。しかし、今がどれだけ若くても未来は必ずやってきて「今」になる。前借りのツケを払う時、生き方を後悔するだろう。

最近、次期自民党総裁候補と目される何人かの政治家が言われている「円高指向」も、「今だけ・金だけ・自分だけ」と、本質的に違いはありません。

円高になれば、たしかに給与は変わらず物価は下がる。生活が楽になる。でもそれって、自ら生み出す価値が、何か増えている、ということはあるのでしょうか? それが何もないなら、それは「フリーランチ」、誰かほかの人の損の上に成り立っているのですね。これって、「金だけ・自分だけ」なんですね。

損をするのが誰かといえば、売り手が損をする。なぜ安売りしなくちゃいけないかというと、円高になれば輸入品が安くなり、競争が厳しくなるから。また、輸出産業も損をする。ドル建ての給与が上がるけど、国内の給与は下げられないから。

そしてこれが続けば、貿易収支が赤字になる。家計で言えば、稼ぎよりも消費が増え、蓄えが減って借金が増える。まさに「今だけ」なのですね。前借のツケを払う時って、それ、ひょっとして今かもしれない。その前借、民主党政権の時代に、盛大にこさえちゃいましたから、これは致し方ない。違いますかねえ、、、


高柳 貴明

国外へ輸出する産業側の意見に偏っていると思います。国内で売買をする産業にとっては、円安による、原料・原材料、エネルギー価格の高騰は死活問題です。


瀬尾 雄三

高柳 貴明さん

> 国内で売買をする産業にとっては、円安による、原料・原材料、エネルギー価格の高騰は死活問題です。

国内で売買する産業でも、輸入品と競合する産業は円安万歳なのですね。輸入品と競合しないのであれば、原料価格などが高騰したら、それは国内で生産する人たちに共通する要因ですから、値上げすればよいだけの話。一般論としては、どちらも問題は生じないはずなのですね。

問題は、補助金などで保護された産業で、製品価格が政治的に決められていた場合に、原料価格の高騰が製品価格に簡単には反映できないという問題があるのですね。

でもこれは、輸入品に対して国産品が高価であるから保護せざるを得なかったわけで、円安で輸入品に対する競争力が強化されるというそのこと自体は、これら産業にとってもプラスであるはず。

要は、保護される立場を正当化するのではなく、いかに自立するかを考えなくてはいけない。そして、これらの産業が自立するためには、輸入品との競合上有利になる自国通貨安はプラスになる。そう考えなくてはいけないと思います。

1 thoughts on “今だけ金だけ自分だけ、は誰?

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