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原発を困難にした、福島の事故

池田信夫氏の7/26付けアゴラ記事「敦賀2号機の廃炉は『法の遡及適用』(アーカイブ記事)」へのコメントです。


これは、法の文言云々以前に、他人に危害を及ぼしかねない危険な行為をしてはいけない、という一般原則があるのでしょう。食品添加物の発がん性が判明したら使用禁止になる、医薬品に重篤な副作用があることが判明したら許可も取り消しになる。原発の場合も、以前は予見できないリスクが判明したら運転を認めないということになるのは、さほどおかしなことであるようにも思えません。

原発に関しては、従来の行政の立場は、電力会社の技術を信用するという側面もあったのでしょう。つまり、行政が安全にかかわる技術の細かなところまでは判断できない。そこで、電力会社の「原発は絶対安全」という言葉を信じていたというのが実情でしょう。

もちろん現実の世界で「絶対」などということがないことは理屈として成り立ちます。でも、「百万年に一度の確率」といった数字は、現実的には「絶対」に近い。ところが、東日本大震災でその絶対が否定されてしまった。電力会社の信用が一気に失われたのですね。

このような前提条件が変わった場合の約束事に関しては、ローマ法以来の「事情変更の原則」が認められております。絶対安全と信じていたものがそうでないことがわかった、ならば、リスク評価を厳しく行う。これは無理のない話でしょう。

結局のところ問題は、福島の事故を起こしてしまったこと。これは、住民にも甚大な被害を与えたのだけど、電力会社にとっても、取り返しのつかない、大損害を与えている。ここをよく認識しておかなくてはいけません。

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