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各種発電方式も「適材適所」で

尾瀬原清冽氏8/2付けアゴラ記事「再生可能エネルギーは電力供給に貢献しているのか?」へのコメントです。


提示されている日間の電力需要のグラフは、少々変動幅が少ないように見えます。火力発電所の設備は、変動幅が最大のケースで準備する必要があるのではないでしょうか。たとえば、以下のURLをご覧ください。http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/usage/ 

太陽光発電の良い点は、発電量が電力需要の増大する時間帯で増大するという点で、たとえば真夏のカンカン照りの時間帯で、電力需要も最大になり、発電量も最大になるという点なのですね。

太陽光発電が普及する以前の原発比率もかなり高かった時代には、今日とは逆に、夜間電力が余るという問題があり、揚水発電や夜間電力を利用する電気温水器の普及が図られたものです。また、夜間電力の消費を増やすため、1kWhあたりの電気代を、昼間の20円台から夜間は7円程度と割り引く価格設定も行われていたのですね。

もう一つのポイントは、天然ガスを燃料とする火力発電のコストは、80%近くが燃料費だという点で、設備を遊ばせてもそれほど無駄にはならない。逆に原子力発電の燃料コストは10%程度で、残り9割は設備などのコストなのですね。つまり、原発はフル稼働しないと割に合わない一方で、天然ガス火力は必要に応じて発電量を調整すればよい。

これに加えて、昼間の電力需要が増加する時間帯を太陽光発電でカバーすれば、天然ガスの消費量を節約できるわけで、天然ガス需給の需要減少による市況の低下につながれば万々歳といったところでしょう。何事も、全体的にバランスを考えて、適材適所で行くのが効率的ではないでしょうか。

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