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遅すぎる組織の引退も失敗の元

黒坂岳央氏の8/20付けアゴラ記事「早期リタイアは早期老化する」へのコメントです。


自分自身、この定義でいえばFIREをしていることになるわけだが、毎日仕事をしている。そして過去記事60代で仕事を引退してはいけないでも触れたが、仕事をやめるべきではないと思っている。その理由を一言でいうと、早期リタイアは早期老化につながるからだ。FIRE全体を否定しているわけではなく、完全に仕事をやめて資産運用からの安定収入だけで生きていくスタイルを問題提起したい。

自営業の人は、年齢を問わず仕事を続けられますから、無理のない範囲で続ければよいのですが、問題は、会社員や公務員など、定年のある働き方なのですね。その定年が80歳とかなら問題ないのかもしれませんけど、普通は60歳とか65歳。いずれ70歳が普通になるかもしれませんけど、60過ぎは給料が減ったり、55歳で役職定年などというところもある。何の準備もせずにそうなって唖然としたり、熟年離婚などということになっても困るのですね。

ならば、有利な退職が可能となった時点でベンチャーを立ち上げたり、自営業や自由業に転じる、というのは一つの面白い生き方だと思います。会社を経営するためには、そのためのやり方(会計や関連法規)を心得ておく必要があり、仕事でこれがマスターできていればよいけれど、それがだめなら経営学のコースに通うなどの準備をした方が良いと思います。

そして最も大事なことは、会社や官庁をバックにしなくても世の中を渡れる力を持つこと。どんな仕事をしていても、それが普遍的に有意義なものであるなら、そして自分は他の人よりも圧倒的に(とまではいかないかもしれませんけど)その分野で優れていると自他ともに認められればそれも可能。この状況を確立するには、他流試合を数多くこなすこと。技術職なら学会や業界団体に積極的に参加すること、あるいは他社との特許係争を経験するなども効果的なのですね。

更に健康も車の両輪で、個人レベルでも健康診断を続けること、ゴルフやテニスやスポーツクラブなどで汗を流す習慣を作ることが大事。同好の志との良い関係があればそれ自体生きがいになりますし、お金を払えばそれなりのジムを使うこともできる。「LifeShift/100年時代の人生戦略」などという本も出ております。おのれの人生、自分で考えなくてはいけないのですね。

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