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小泉政権のなし得たことと限界

池田信夫氏の9/8付けアゴラ記事「小泉内閣の『新自由主義』はなぜ成功したのか」へのコメントです。


小泉政権時代の大問題は、膨れ上がる国債発行残高だったのですね。最近、これが忘れられているかに見えるのは、少々謎ではあります。

我が国の国債発行残高は1970年代から増え始めていたのですが、これが急増したのは1990年代の中ごろ、円高不況対策としての内需拡大を目的とした積極財政のためだったのですね。

で、小泉政権が掲げたのが「行財政改革」で、郵政改革もその一環だし、その他さまざまな改革が行われました。その結果は、我が国の国債発行残高の推移を見れば一目瞭然。2005年以降4年にわたって、国債発行残高はほぼフラットな状態が続いたのですね。https://www.mof.go.jp/zaisei/financial-situation/financial-situation-01.html

実は、2009年に民主党政権への政権交代があり、その後国債発行残高は再び急増に転じております。これ、民主党がバラマキをやって元の木阿弥になったと言いたいところですが、その前のリーマンショックによる経済の落ち込みもありましたから、一概に民主党のせいにもできません。震災や原発事故もありましたからね。

それにしても、自民党が政権を手放す羽目になったのは、ひょっとすると、国債発行残高を積み上げながらの大盤振る舞いをやめてしまったから、かもしれない。そうだとすると、わが国民の長期的視点の欠如も少々問題であるように思われる次第。総理たるもの、この問題を心の片隅に保って、うまい具合に政権運営をしなくちゃいけません。

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