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『年金支給開始80歳』への条件

アゴラ編集部の9/12付けアゴラ記事「小泉進次郎さんの『年金は80歳から』は炎上しているが正しい」へのコメントです。


平均余命が伸びており、健康寿命も延びておれば、これに応じて年金支給開始年齢を遅らせるのは合理的だと思います。

もちろん、ある日突然、支給開始は80歳ね、などということになりますと、人生計画大狂いで、路頭に迷う人が続出するだろうし、高齢強盗団が流行するなど、社会不安の原因ともなります。制度の移行にはいくつか考えておかなくてはいけない要素があるでしょう。

第一には、事前のアナウンスをすること。支給開始年齢を遅らせるとしても、2年で1歳遅らせるなどの、段階的な変化にしなくてはいけません。

第二に、年齢による就労差別を禁止すること。これは、80歳まで働くことが前提となるわけですから、定年退職制度は違法化しなくてはいけないし、役職定年制も禁止。あくまで実力主義で行かなくてはいけません。そして採用に際しても、年齢で枠をはめることは不当差別とみなさなくてはいけない。

第三にセーフティネットを整備すること。歳をとれば病気で働けなくなる人も増えるでしょうから、ベーシックインカム(なり負の所得税)といった制度を整備しなくてはいけない。その他、確定拠出年金を公的年金をカバーする程度まで枠を拡大しておくのもよいかもしれない。こうしたことをきちんと準備したうえで、年金支給を80歳からにするのは妥当ではないかと思います。

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