篠田英朗氏の9/25付けアゴラ記事「ウクライナ『勝利計画』とは何なのか」へのコメントです。
ゼレンスキー大統領の狙いは、日露戦争における日本の勝利、ベトナム戦争における米国の事実上の敗北、の再現でしょう。これら,大国と小国の戦争における大国の敗北は、大国側にもその大きな原因があったのですね。
つまり、日露戦争におけるロシアの敗北の裏にはロシア革命がありましたし、ベトナム戦争から米国が敗退せざるを得なかった理由は、米国内の反戦運動がありました。この反戦運動盛り上がりは、米兵の死傷者の増大も一つの要因だったのですね。
今回のロシアのウクライナ侵攻は、元々本格的な戦争を念頭にしたものではなく、短期的な軍事作戦に終わる予定でした。ロシア側もさほどの重要性を意識してはいなかったのですね。
これが、ロシア側にも大きな犠牲を払う、採算の合わない戦争ということになりますと、プーチン政権が揺らぎ、その結果ロシアの戦争継続が困難になる可能性もある。これがあり得る何よりの証拠は、ワグネルを率いたプリゴジンの反乱でした。
そう考えればゼレンスキー大統領の戦略は一貫している。ロシア側の損失を可能な限り大きくすること、戦乱と無関係と思われていたロシア国内へも被害が広がるようにする。これらの作戦が現実に行われているところを見ますと、上の私の推測もあながち間違ってはいないように思われます。そして、今回のゼレンスキー氏の米国訪問も、このジグソーパズルにぴったりと嵌るワン・ピース。さて、実際のところはどうでしょうか。
がんばれウクライナがんばってね