尾瀬原清冽氏の9/29付けアゴラ記事「再生可能エネルギーでは電気料金は下がらない」へのコメントです。
図2を見ますと、現在の太陽光発電もよい形になっているように見えます。夕刻の電力不足という問題は、たしかにこの時間帯のソーラーセル発電量の減少も一因でしょうけど、太陽が落ちればソーラーセルは発電できないのは当然ですから、無理を言ってはいけません。そもそも、ソーラーセルなかりせば、昼間の時点で電力不足になっていたのではないでしょうか。
図2 2024年7月5日 関西電力が受電した時間帯と総需要、太陽光、揚水式発電発電量
発電手段別の発電コストに占める燃料費は、火力発電が燃費8割であるのに対して、原発は1割、太陽光は0ですから、原発と太陽光発電をフル稼働して、電力需給の変動による不足分を火力発電で埋めるのが、電力コストを最低にする道となります。
図2を見ますと、日中の電力需要増大の約半分程度を太陽光で埋めており、太陽光発電キャパシティを二倍程度に拡大する余地もあるように見えますが、このあたりの細かな最適化は年間の需給を見て決めるべきところでしょう。
ソーラーセルの良い所は、需要の増大する日中の発電量が増加する点で、火力発電をそれだけ絞れば燃料使用量が減り、コストの低下以上に、CO2発生量の低減や、天然ガス市況に低下圧力を与えるなどの効果も期待出来るのですね。
一方で、昼夜問わずに生じる電力需要がピークの半分程度ありますから、これを原発で埋めることは妥当ですし、将来の核融合発電の分担部分となります。夕刻の一時的な電力不足は火力で埋めればよい話。必要な議論は、全体を見た発電コストの最小化ではないでしょうか。
太陽電池の01ボディー