篠田英朗氏の10/16付けアゴラ記事「『今日のウクライナは明日の東アジア』とは結局何なのか」へのコメントです。
SNSで岸田首相が「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」というメッセージを出した。もちろん過去2年半の間に繰り返し見たメッセージである。
これは、中国による台湾進攻が行われた時、何が起こるかという問題でしょう。私が思いつく中で、最悪のケースだと、以下のように展開しそうです。そしてこの最悪ケースがありそうにも思え、少々不吉な予感がいたします。
ありそうな展開は、ロシアによるウクライナ侵攻と同様、中国の電撃作戦により台湾上陸が行われる。これに対して、台湾の反撃があれば、そしてそれが一定期間持ちこたえれば、米軍が台湾に上陸した中国軍排除に動くこともあり得るでしょう。
この時、沖縄の米軍も使われることになり、中国の沖縄攻撃に発展する可能性も出てまいります。まあ、中国軍の沖縄上陸までは考えにくいですが、ミサイルやドローンなどによる攻撃はあっても不思議はないのですね。この場合、自衛隊は沖縄を守るしかなく、そうして初めて米軍による沖縄防衛の動きが出る。
自衛隊の沖縄防衛に際して、佐世保や岩国を出撃基地とすれば、中国による本土攻撃の可能性も生じる。これに対抗して、自衛隊の敵基地攻撃能力を発動する、つまり自衛隊による中国本土爆撃や中国艦船への攻撃を始めますと、いよいよ日本は今日のウクライナになってしまう。そういう展開が当然のごとく予想されるわけで、どこでこれを止めるか、そこを考えておかなくてはいけません。
nippon