篠田英朗氏の1/1付けアゴラ記事「未曽有の人口減少の時代に模索すべき日本外交の姿勢」へのコメントです。
突出する必要はないが、世界の諸問題に真剣な関心と懸念を持っていることを、機会を見ながら表現していくことは、大切であろう。……
長く残る記憶を積み重ね、信頼感を得る。当たり前だが、簡単なことではない。大国意識を取り払い、奇抜な特効薬を求めて焦りを募らせることなく、地道な努力を続ける姿勢が求められる。
これらの言葉、まさにその通りではあるのですが、いかにそれを為すか、その解のありかが問題です。そこで、お正月らしく、ちょっと大きな目でこの解を探してみたいと思います。
日本の歴史上の人物で、坂本龍馬に魅力を感じる人は多いのですが、それがなぜかと言えば、この方、時代のはるかに先を行く目をもっていたのですね。つまり、人々が「藩」を第一に考えていた時代に「日本」という視点で世界を見ていたのですね。
歴史の流れを俯瞰すれば、人々が意識する社会の範囲はだんだんと大きな方向に向かう。コミュニケーションや移動手段の発達に伴い、経済活動の範囲が拡大し、社会関係は徐々に普遍化し、常識の通用する範囲、つまり文化圏が大きくなる。
そういう時代を考えれば、我が国が目指すべきは、普遍的原理に基づく政策であり、過去のしがらみにとらわれない、今日の知識を生かした合理的・効率的なありかたを目指すことが肝要。そのノウハウで世界をリードすれば、(逆に)日本は経済的にも文化的にも発展できる。「これが人類の夜明けぜよ」、そういうことではないかな。
agare