岡本裕明氏の3/29付けアゴラ記事「不思議な不思議な日本の政治:なぜ石破氏はまだ首相をしているのか?」へのコメントです。
私には非常に理解しがたいものがあります。それはなぜ石破氏はまだ首相をしているのか、そしてなぜ下ろそうとする動きがどこからも出ないのか、であります。理由はもちろん知っています。野党にとって参議院選でこれほど戦いやすい相手はいないというわけです。
野党サイドが石破総理をありがたがるのはわかるのですが、自民サイドはその逆となるのが普通で、総理交替の動きが出ない理由が謎、ということになります。でもこれ、どうやって交替するかということになりますと、なかなかややこしい。
まず、石破総理が辞任することが、すなわち総理交替ということになるのでしょうが、ただ辞任しただけでは、その後の首班指名選挙で自民党サイドがだれに投票するか困ってしまいます。そうなりますと、総理辞任に先立って、まず石破氏は自民党総裁を辞任しなくてはいけない。そして新総裁を選出後、総理を辞任して首班指名選挙に臨むことになります。
ここで問題は、少数与党という現実で、野党側が玉木氏に一本化すれば、玉木総理誕生ということになるのですね。そして、玉木新総理のもとで夏の参院選を戦うと、ひょっとすると、野党(玉木与党)の大勝ということにもなりかねない。これは自民党にとっては最悪の展開ということになります。
これを避けるには、いかに批判されようとも、人気がなかろうとも、石破総理を堅持して難局を乗り越える一手がわかりやすいのですが、これでは参院選での後退は必至。それに、野党が一本化するのであれば、どこかで石破総理不信任決議を出されたら通ってしまい、石破総理辞任と同じ結果になりかねない。ここは、人気の出そうな自民党新総裁誕生に賭けるしか明るい未来への道はなく、そのためには、野党の切り崩ししかありません。おそらくカギは、維新の取り込み、ということになるのではないでしょうか。
責任者b