コンテンツへスキップ

日米交渉:トランプ氏の狙いは

岡本裕明氏の4/18付けアゴラ記事「どう見る日米関税交渉:なぜ関税交渉の先陣が日本だったのか?」へのコメントです。


ではなぜ関税交渉の先陣が日本だったのでしょうか?この点についてはアメリカは「日本は組みしやすい」と考えたとみています。今後、40か国以上との交渉を進めていくうえでアメリカから見て重要なパートナーであり、かつしょっぱなの交渉で躓くわけにはいかないので比較的従順で礼儀正しい日本を交渉相手に選び、ここで一つのデ ファクト スタンダードを作るつもりではないかとみています。

デファクトスタンダードというよりは、上げた拳の下ろしどころを作りたい、ということではないかと思います。トランプ氏、全世界相手のタリフマン大作戦は失敗だったと分かったはずで、この先は対中国作戦に方針を転換する。だけど、失敗でしたとは言えませんので、成果を得たい。日本相手ならできそうだ、ということじゃないかな?

その成果、おっしゃるように自動車輸出は難しい。米の輸出拡大は、ある程度妥協してもらえそうだ。そして日本の防衛予算の拡大と米軍駐留費の多少の増額程度で手を打っていただけるのではないでしょうか。対ヨーロッパは、相互関税ゼロあたりが落としどころのような気もします。昨日のテレ朝Newsの解説が良くまとまっております。https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900022730.html

ただ、これで全部済んだ、ということにはなりませんので要注意です。米国と中国の貿易は、おそらくほとんど止まってしまうことになりそうで、米国はインフレが進む一方で、中国経済の崩壊のリスクも高まっております。中国の輸出を置き換える形で日本から米国への輸出が増えることは期待できますが、中国が世界から資金を引き揚げるようなことがありますと、世界規模の金融危機ともなりかねず、各国の適切な対応が要請されます。

問題は、日本の政治情勢が不安定である点で、このまま石破政権で参院選を戦うことは、相当なリスク要因になります。ぶっちゃけ、下野、なんてことになりますと、民主党政権時代の経済音痴が繰り返される。それだけは何としても避けたいところなのですが、さて、どうしたらよいのでしょうか。


(4/19追記しました。)

「格下」連呼には異様な感じを受けますが、英語で言えば “lower-ranked” ですから、さほどおかしくもない。大臣レベルの会談に大統領が出てこられては、ランク違いは明白です。

そして、そのおもてなしぶりに「感動しました」というのは、悪い言葉でもないですよ。

まあ、人間平等、人類みな兄弟、の精神から言えば、おかしいことはおかしいわけですけど、ここは、あまり気にする必要はないと思います。

1 thoughts on “日米交渉:トランプ氏の狙いは

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です