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フジの行方は北尾氏の本気次第

岡本裕明氏の5/20付けアゴラ記事「フジテレビ問題は新局面入りか?:ダルトン案の否定が意味するもの」へのコメントです。


北尾氏は19日に「SBIネオメディアホールディングス株式会社設立」を発表しております。この会社、最近欧米で活発化している「金融とメディアの結合」を第一に挙げているのですが、その他に、「プラットフォーム×IP・タレント×先端技術×制作機能」の掛け合わせを狙うということで、堀江氏の主張するネットフリックスのようなビジネスモデルを想定しておられるのでしょう。

この方向性、じつは、フジメディアホールディングスの大株主である東宝やNTTドコモの考えている方向でもある。そして、SBIネオメディアHDによるフジテレビ買収であるなら、これは普通のビジネスであって、金融業であるSBIによる相場操縦にもならないはずです。

さしあたり6/25が定時株主総会ですが、これには3月以前の持ち株比率で投票権が決まりますので、その後の買い増しは反映されない。ここにきて北尾氏の言われる「あと5%ぐらいは買える」という株数はこの総会には反映されない。でも、その後で臨時株主総会を開催すれば、そこでの投票権にはこれらあとから入手した株数も反映されることになるのですね。

まあ、関係者がどの程度本気であるのかは窺い知れませんし、単に高値での売り抜けを狙っているだけである可能性もあるのですが、本気で勝負に出たとするといろいろな展開が考えられる。先ずは定時株主総会での提案がなされるのでしょうが、その先もいろいろな展開がありえるのですね。

多くの方が想定されているのは、投票権の奪い合いでありますプロキシファイトなのですが、レバレッジドバイアウトという最終手段もある。特にフジテレビは巨額の不動産を保有しており、これらの時価が株価には十分に反映されているとはいいがたい。ダルトンなどのファンドには、むしろこちらの不動産ビジネスが魅力的かもしれず、その場合、巨額の買収資金を用意するのではないか、などとも妄想しているのですが、果たしていかがなりますでしょうか。

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