茶請け氏の6/4付けアゴラ記事「マスメディアの都合に合わせたコメントをするのがだいたい同じ人」へのコメントです。
時給10円だとか、あと10年もすると米を作る人がいなくなるとか言われて、じゃあ、米作農家に補助金をじゃぶじゃぶ注いで日本のコメ作りを守りましょう、などという結論が出てくるものかどうか、ちょっと考えてみればわかりそうなものです。
わが国の米作りという産業は、もはや成立不可能、ということですね。現状の米作農家は「ゾンビ」ということだ。少なくとも、この人たちの言い分を聞いていると、そういう結論しか出てこない。そういう意味では、この方々も、良い仕事をされておいでです。
ならばやるべきことはただ一つ。これまでのやり方に終止符を打ち、新しい方向、持続可能な道を考えなくてはいけない。こんな簡単なことに誰も気が付かないということが、そもそも不思議な話なのですね。
で、そのサステイナブルな道には、いくつかのオプションがあり得るのですが、ここはケーススタディが必要でしょう。一つは、国際分業に委ねること。安価なコメを大量に生産できる国と友好関係(ぶっちゃけ、互いに相手が不可欠となるような関係)を結び、ここから安価でおいしくて安全なコメを安定調達することです。カリフォルニアとかタイとかは、その候補になり得るでしょう。
もう一つのオプションは、零細農家の農地を集約して大規模農業へと移行する。その経営主体は法人とせざるを得ませんから、法的な対応も必要でしょう。この道の長所は、零細農家にも収入が確保されること。農業法人の株式を保有したり、その従業員となる道もあるのですね。少なくとも、時給10円で10年もたない、などという話よりは、よほどよいのではないかと思うのですけどね。つまり、零細農家にとっても、ということなのですが。
コメダ