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ソーラーセルの信頼性向上には

尾瀬原清冽氏の6/5付けアゴラ記事「中国製インバーターのヤバすぎる実態とは?」へのコメントです。


通信機能それ自体はあくまで“正規の機能”として明記されており、問題視されるものではありません。問題なのは、その正規のリモートメンテナンス機能を悪用し、所有者の意思とは無関係にインバーターを停止させることができてしまう点にあります。

インバータを停止する機能自体は問題ないのではないでしょうか? 所有者の意思と無関係にインバータを停止させることができるというのも、大きな問題であるようには思えません。非常事態が検出されたら、有無を言わさずインバータを停止する、これは普通の機能であるように思えます。

問題は、これが電力系統の正常運転を妨害するような形でなされることでしょう。これを防止するためには、配送電を行う事業主体と、その電力網に接続する機器の製造業者との間にきちんとした取り決めをしておかなくてはいけない。必要であれば、配送電会社が接続機器のテストを行い、認定された装置しか接続できないようにするなどの対応が必要であったはず。以前、NTTの電話回線網に接続する高速モデムが登場した際、この技術認定でずいぶん議論がなされたものです。電力網に関してどのような規制がなされているのか、このあたりもしっかりと見直していく必要がありそうです。

また、送配電業者側で制御のための通信をサービスするという方向性もあるのではないでしょうか。電線はつながっているわけですから情報も送れるでしょう。この場合、プロトコルを規格化するだけでなく、コマンドも規格化し、モニターもしっかり行う。あるいは、配送電サイドから出力の遮断などの要求もできるようにしておく。こういった機能は必須であるようにも思えるのですが、現実はどうなのでしょうね。

もう一つ、返す返すも残念なのは、かつて世界をリードしていたわが国のソーラーセル産業が壊滅状態になってしまったこと。米国の鉄鋼業ではないですけど、この手の基幹産業は自国でしっかりとカバーしなくてはいけません。これに関しては、今からでも遅くはない、とも思いますけど。

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