岡本裕明氏の6/19付けアゴラ記事「日本の物価水準や経済の処々雑感」へのコメントです。
なぜ日本と諸外国で物価がそれほど違うのか、と言えば生産管理やコスト管理、薄利多売、需要旺盛、日本人の清貧だからでしょうか。
たしかに、日本は物価が安い。よく指標に使われるビッグマックの価格で、手元のデータ*では、日本が480円であるのに対し、本場米国が856円、トップのスイスに至っては1214円となっております。なぜ日本のビッグマックが安いのか、その原料価格は、小麦は少々高く、牛肉は相当に高い。電気料金は、ヨーロッパ並みではありますが、米国の二倍程致します。*:https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html
高い材料で作ったビッグマックが安い。なぜでしょう。日本マクドナルドホールディングスの有価証券報告書を分析したウエブページによれば、原価率96%の内訳で、材料費が36pt、人件費が32pt、その他が28ptで、合計96ptとなっており、人件費が無視できない比率を占めているのですね。https://www.huffingtonpost.jp/yoshifumi-nakajima/mcdonalds_b_7147566.html
日本の人件費は、ザックリ、一人当たりのGDPで推測することができるのですが、本年4月時点では、日本の32千ドルに対して、米国が86千ドルと倍以上、スイスに至っては104.5千ドルと3倍以上稼いでいるのですね。結局のところ、日本人は、清貧どころか、純粋に貧しくて人件費も低い。だから物価が安い。単純な話です。
これを脱却するには、生産性をあげて稼げるようにしなくてはいけません。それには、固定的な雇用慣行を改め、適材適所の能力主義人事制度に切り替えていかなくてはいけません。単純な話なのだが。
びんぼーがみb