内藤忍氏の6/24付けアゴラ記事「マネックスの名前が消えても『マネックスの先進性』は消えて欲しくない」へのコメントです。
NTTドコモが住信SBIネット銀行を買収することになりました。同社は既にマネックス証券に対しても49%の出資をし(マネックスは51%の出資)、役員の過半を選任することになっており、マネックス証券はドコモの実質子会社になっているようです。
今回の買収によってNTTドコモはネット銀行とネット証券を傘下にして、金融ビジネスに本格展開することになります。
この登場人物をみて、フジ・メディア・ホールディングス(FMH)をめぐる一連の動きとの関係を考えてしまいました。
NTTドコモはFMHの大株主で、3%少々の株式を保有しております。そして、ネットと金融の融合はドコモとSBIの共通する戦略。さらには、メディアビジネスというものもこれに加わる形で北尾氏(SBI)の経営戦略は展開しているのですね。
堀江氏がフジを傘下に収めんとしたのが2005年前後のことでしたが、NetflixやHuluがネットビジネスを本格展開したのは2007年から2010年のこと。堀江氏の作戦は、まさに時を得たものだったのでしたが、この試みは失敗に終わっております。
しかしそれから20年後の今になってみれば、例えばNetflixの時価総額はFMHのなんと100倍ほどしております。あの時堀江氏にやらせておれば、日本発の巨大ビジネスが一つ出来上がっていたはず。こんなことをやっているから、失われた30年が続いてしまう。もちろん、誤りを改めるに遅すぎることはない。そういう話が、今、絶賛展開中、なのかもしれません。