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豊かな生活は生産性の向上から

岡本裕明氏の7/4付けアゴラ記事「参議院選、減税案が注目だが…:起こるべくして起きた悪い物価高」へのコメントです。


一番効果的なのは金利を引き上げ円高にもっていくこと、これは即効性があります。輸出は基本的に現地化を進めるべきだと思います。そうすればアメリカの関税問題のようなものが発生しても避けられます。

金利を引き上げて円高にすると、国内の輸出産業が利益を上げにくくなります。現在の1ドル140円程度の為替水準であれば、輸出産業は利益が出る。これが100円台の円高ではほとんど利益が出ず、それ以下となりますと国内の輸出産業は成り立たなくなります。民主党政権時代の1ドル80円を割る円高では、国内の工場が次々と閉鎖され、海外へと逃避してしまいました。

輸出を現地化するなら、相当な円高でも、企業は利益を上げられる。しかし、国内の工場がなくなりますと、国内の雇用をいかにして生み出すかという問題が生じます。これをインバウンド需要による飲食、宿泊サービスに頼るというのは一つの道なのですが、これら「宿泊・飲食サービス業」の付加価値は、製造業の半分程度しかないのですね。(参考

日本人が豊かな生活をするためには、まず第一に、それぞれの日本人が生み出す経済的価値を高めること、一人あたりのGDPを高く保つことから始めなくてはいけません。これには、高い価値を生み出す、高い技術力の必要な製品や、金融サービスなどで、世界をリードしなくてはいけないのですが、このためには、世界に伍して戦える高度な人材が必要なのですね。

我が国は、諸外国に比べて、教育程度が高いという優位性があったのですが、日本の文化的要因や日本独自の社会制度により、高度な人材が十分に生かされていないという問題があります。日本の産業構造の変革は、かつては通産省がリードして大成功を収めたこともある。これを再びやればよいだけの話のように、私には思えるのですが、何が邪魔しているのでしょうかね。今のお役人が、それほど馬鹿になったようにも、思えないのだが。

1 thoughts on “豊かな生活は生産性の向上から

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