コンテンツへスキップ

「南京大虐殺」は誇張のし過ぎ

池田信夫氏の8/5付けアゴラ記事「『南京大虐殺』って何?」へのコメントです。


櫻井よしこさんが産経新聞に

「南京大虐殺」はわが国の研究者らによってなかったことが証明済みだ。にもかかわらず中国は事実を曲げ日本への憎しみをかき立てる。

と書いて、話題を呼んでいますが、これは事実に反します。「南京大虐殺はなかったと証明した研究者」は(少なくとも歴史学界では)存在しません。この言葉がきわめて政治的な含意をもつため、研究者は南京事件と呼ぶのが普通です。

櫻井よしこさんが主張しているのは「30万人」が「虐殺」された「南京大虐殺」はなかった、ということでしょう。30万人という数字がありえないことはこのエントリーでも述べられておりますし、『証拠』とされた写真が別物であることは、少なくともそのあるものについて、実証されております(この「実証」を疑うこともできるかもしれませんが)。(桜井さんの主張はこちらが参考になります。

結局のところ、事実としては、「民間人に相当の死者を出した『南京事件』はあったが、中国サイドが『南京大虐殺』と主張しているような、30万人の一般市民を理由なく殺害したことはなかった」ということでしょう。

テロリストが市民に紛れ込んで事件を起こすという例は、今日の中東でも行われている。これに対して攻撃がなされれば、一般市民も多数犠牲になる。これがはなはだしい場合には、攻撃サイドも非難されるわけですが、その原因を作った、市民に紛れ込んだテロリストも非難されてしかるべき、ということでしょう。物事にはいろいろな側面があり、断定的な物言いは難しい、ということではないでしょうか。(参考

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です