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あちこちが捻じれた今日の社会

中村仁氏の8/11付けアゴラ記事「石破降ろしよりトランプ批判が国際的な重要問題」へのコメントです。


トランプ批判が盛り上がらない理由は、批判してどうなるものでもない、ある種の天災、「トランプ禍」といったとらえ方がなされているのでしょう。これを批判するのは「天に唾する」みたいな話なのですね。

もう一つの点は、次の部分が少々的を外しているということ。

米国は最も経済的に豊かな国であるはずなのに、上位1%の富裕層が所得と富を独占し、貧しい中間層、低所得層の不満が鬱積しています。米国の内政の失敗が虚構な外交政策、関税政策を招いている。石破降ろしに懸命になるエネルギーをトランプ批判に回すべきなのです。

米国が経済的に豊かである理由は、上位1%の富裕層が所得と富を独占できる社会制度であるからで、それが成功した結果、上位1%が富を独占した。競争が激しく勝者の得るものが大きいから、新しい技術やビジネスに挑戦する風土が生まれ、その結果として著しい米国の経済成長が実現したわけですね。

平等を何より重視する左寄りの人には我慢できない状況かもしれませんが、ラストベルトを救済しようというトランプ氏の考え方は、この左寄りの考え方と通底しております。競争を重視するなら、日本の工業に敗れた人たちが貧しいことはあきらめてもらわなくてはいけないのですが。

石破総理の進退をめぐる新聞論調も面白い。左寄りの新聞が総理を支持し、右寄りの各紙が石破退任論を主張する。石破氏が党内野党であって自民党にしては左寄りであることと、石破総理なら選挙が戦いやすいという野党の思惑を反映したものでしょうけど、論調に迫力のないこと、この上ありません。本エントリーの嘆きも、ごもっとも、です。

1 thoughts on “あちこちが捻じれた今日の社会

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