岡本裕明氏の8/12付けアゴラ記事「強いドルは強いままか?弱い円は弱いままか?」へのコメントです。
円は歴史的には80円から160円の大きな枠組みの中、現在148円程度ですのでかなり円安の位置にあると言えます。この大きな枠組みはプラザ合意の際に市場が妥当だと感じた枠組みですので噂される第二プラザ合意なるものができれば枠組みは大きく変化します。それが実施されるかどうかはまだ海のものとも山のものとも言えないでしょう。
プラザ合意の際に想定されたドル円の適正レベルは165円/ドルと考えられていたと推定されます。
これが150円/ドルを割り込む円高になった時点で、日米ともに行き過ぎた円高であるとの共通認識を持ち、ルーブル合意でこの認識を各国が共有し、対応することとしたのですが、実際には行き過ぎた円高は放置されてしまいました。https://www.esri.cao.go.jp/jp/esri/prj/sbubble/history/history_01/analysis_01_02_02.pdf#page=40 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E5%90%88%E6%84%8F
これは、その前の日本製品が強すぎた記憶が各国に残っていたためではないかと思うのですが、この行き過ぎた円高を放置した結果、日本企業の中国進出が盛んになり、中国経済の急上昇を招いております。
歴史にifはないのですが、もしあの時、行き過ぎた円高を各国が修正する動きをしておれば、日本の失われた30年もなく、中国がこれほど強大になることもなく、春の心はのどけからまし(?)、だったのですが、、、
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