池田信夫氏の9/21付けアゴラ記事「小泉進次郎は小泉純一郎になれるか」へのコメントです。
なぜか今日、あまり問題視されないのですが、小泉政権時代のわが国の大問題は、国債発行残高がまもなく700兆円を超える、という問題でした。これに対する小泉氏の解が「官から民へ」と「中央から地方へ」を主体とする『行財政改革』だったのですね。郵政民営化や道路関連公団の民営化も、その一環でした。
そして結果的にはこれが大成功して、2005年以降2009年度までの国債発行残高の増加は、極めて低いレベルに抑えられました。ただ、政府批判を旨とする我が国のマスメディアは、この小泉氏の業績についてほとんど語らず、多くの国民もこれを忘れた形になっております。https://www.mof.go.jp/zaisei/financial-situation/financial-situation-01.html

まあ、もう一つの問題が、この小泉氏の業績を無に帰してしまったのが、我が国のマスメディアが肩入れする民主党政権だったということもあるのでしょう。リーマンショックや東日本大震災、福島の原発事故という、不幸な出来事が連続したことはありましたが、円高を放置して国内産業に壊滅的打撃を与える一方でバラマキに終始した、民主党の経済政策にも大きな問題があったのでしょう。
最終的に野田政権が消費税増税に追い込まれたことは、自業自得とはいえ、お気の毒な事でした。この年度末の国債発行残高が700兆円を超えそうだったことは偶然ではないかもしれません。我が国の財政を心配する人が、日本にもいたということですね。たぶん、財務官僚の方ではないかと思うのですが。
経済政策に関する民主党政権の失敗は、アベノミクスの結果からも明らかです。安倍政権に代わって経済が回復しただけでなく、しばらくすると、国債発行残高の増加ペースは鈍りましたので。小泉Jr政権も、元祖小泉政権と安倍政権の跡を継ぐ意気込みで運営すれば、経済政策の面でそこそこの結果は残せるのではないかと思います。これ、期待しても良いのではないでしょうか。
ならんでええ