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左派紙!テレグラフの支離滅裂

池田信夫氏の12/9付けアゴラ記事「『偽サッチャー』のバラマキ財政がキャピタルフライトを招く」へのコメントです。


供給不足の中での財政拡大はクラウディングアウトで民間投資を減らし、インフレを招くだけでなく円の信認も損なっている。

インフレのおかげで金利は実質マイナス。これによって財政が改善したことを成長のおかげと錯覚している。

クラウディングアウトとは、(1) 政府による大量の国債発行により、(2)金利が上昇して、(3)民間の資金調達が圧迫され、(4)民間投資や消費が圧迫される、というのが一般的な意味なのですが、上に述べられている「金利は実質マイナス」というのは(2)と矛盾するのではないでしょうか。

また、民間の設備投資ですが、経産省の2025年の白書によれば、少なくとも2024年までは右肩上がりに伸びている。これは、企業の業績好調によるもので、為替の円安方向へのシフトにより、輸出の採算も改善され、海外投資からの収益も増加していることによります。昨今の株式市場の好調ぶりも、企業収益を反映したものであり、高株価にもかかわらず、PERや利回りもさほど悪化はしておりません。https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/mono/2025/pdf/honbun_1_1_3.pdf 

金利を国際標準に近づけ、ゾンビ企業を淘汰する必要がある。

これ、クラウディングアウトで民間投資を圧迫しているという最初の主張とどう関係するのでしょうか。全然反対のことを言っているように見えるのですが。まあ、元ネタが「イギリスの『左派紙』テレグラフ」ということで、『高市嫌い』にシフトした主張を並べているだけの話かもしれませんが。

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