黒坂岳央氏の1/8付けアゴラ記事「日本人サラリーマンは仕事のやる気がない理由」へのコメントです。
仕事の差別化は、他者が熱意を失えば失うほど容易になる。だからハードワーカーほど、世の中に「楽をしたい。労働は悪」と考える人が増えることを喜ぶ。そうなれば労働力はますます希少性を高め、ライバルは減り、自分は利益を総取り出来るからだ。
これはどうでしょうか。確かに、仕事が個人プレーで、チーム内で成果を競うというような職場であれば、このようなこともありそうですが、多くの場合、様々な技術を持つ人たちが集まってチームプレーで業務を進めており、その場合は個々のチームメンバーの能力は高くあってほしいのですね。
私がお付き合いしたことのあるベンチャーの社長さんが「クリティカルマス」なんて、面白いことを言っておられました。有能な人でも、一人だけでは大した仕事ができない。そういう人が数人集まると、ある時点で爆発的に成果が生み出される、という意味なのですね。
優れた人は、他の人にも良い刺激になる。こういうのを見ておれば、さほど優れてはいないチームメンバーも、だんだんやり方がわかってくるというものです。
昔、江崎玲於奈さんの講演を聞いた際、「テイストの良い研究者」が大事だというお話をされていました。講演後、「テイストの良い研究者になるにはどうすれば良いか」という質問に、「テイストの良い人の下で仕事をすること」と答えておられました。チームの中の優秀な人というのは、他のメンバーにとっても重要な存在です。「友」と書いて「ライバル」と読むような話なのですね。そういう人は、大切にしなくてはいけません。