黒坂岳央氏の9/12付けアゴラ記事「40歳の人生残りの寿命、実質あと何年ある?」へのコメントです。
個々人の人生を考えるうえで、平均寿命というのはあまり参考にならないのではないでしょうか。40代から80代の各10年間に死亡する確率を男|女でパーセント表示すると次のようになります。https://www.stat.go.jp/data/nenkan/back64/zuhyou/y0226000.xls 40代:1.8|1.0、50代:4.7|2.3,60代:11.9|4.9、70代:29.8|13.4、80代:93.7:51.5
つまり、70代の男性は70代の間に3割が死亡するということで、7割の70代男は80歳まで生きてしまう。さすがに80代になりますと94%は80代の間に死んでしまい、90代に行けるのは80代男の6%だけということになります。まあ、この数字は実感にも合うのではないでしょうか。
もちろん、健康寿命ということも別途考えなくてはいけませんが、それ以外に、上の数字は日本人全体の平均だという点にも注意が必要です。一般に、教育程度が高い人、経済的に豊かな人は、寿命も長いし、健康寿命も長いのですね。これを含めて、健康に配慮する人が活躍できる年代は、70代はまず十分に可能で、まあ、80代の前半ぐらいかなあ、といったところではないでしょうか。
そういうスパンで見ますと、ザックリいって、20歳までを教育の時代として、20から80までが働く期間といたしますと、なんとその長さは60年になる。これを分けるとすると30年二つか20年3つに分けられ、それぞれ十分に大仕事ができる期間があるのですね。
このエントリーにあります40歳は、この先の人生を考えるべき年代で、このまま行けるならあと20年頑張るのが一手だし、駄目なら次の20年の仕事を探す。あるいは、10年後の後半戦のために新たな能力アップを目指す、等を考えるべきところです。面白い時代になったのですが、それを堪能するためには、それなりの努力も必要だ、ということでしょう。