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エネルギー地獄への道は善意で

杉山大志氏の10/4付けアゴラ記事「どこまで上がる?日本のエネルギーコスト」へのコメントです。


さしあたり、天然ガス市況の急騰が最大の問題なのでしょうが、各国の天然ガス価格推移をみますと、欧州の急騰ぶりに対して、日本はさほどでもないことがわかります。https://pps-net.org/statistics/gas

比較的穏やかな米国の天然ガス価格が2020年から2022年で4倍程度に上がっているのに対して、我が国では2倍弱と上昇率は穏やかなのですね。まあ、値段が2倍というのは、急騰ではありますが、それでも他国に比べれば穏やかなものです。

その理由は、元々が高かったから。2020年時点での対米国比6倍強はコロナによる市況低下の影響を受けているのですが、それ以外でも4倍以上はしておりました。もともと高いというのはたいして助けにもなりませんけど、ショックはそれなりに小さくて済んでおります。

先ほどのグラフからわかるもう一つの点は、天然ガス価格の急騰は、昨年の秋口より始まっており、本年3月のロシアのウクライナ侵攻以外の要因も大きいということ。コロナ明けの景気回復が主な理由だったのでしょう。しかしそれだけなら、コロナ禍による落ち込みが元に戻るだけのはず。

そうなりますと、温暖化防止の諸政策が少々行き過ぎであったということではないかな? 地獄への道は善意で舗装されている、などという言葉が、ちらりと頭をよぎる昨今です。

1 thoughts on “エネルギー地獄への道は善意で

  1. mitsunori(mi.mino)

    そうなりますと、温暖化防止の諸政策が少々行き過ぎであったということではないかな?

    同意

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