小島勢二氏の11/22付けアゴラ記事「2022年夏に世界で観察されたコロナ感染死以外が原因の超過死亡」へのコメントです。
コロナによる死亡率の国際比較をする際に、まずしなくちゃいけないことは、年代別人口構成の国別の違いをどのように補正するか、という点で、特に高齢者の死亡率が高いコロナの場合、この処理を行わない議論には、何の意味もありません。
コロナの流行が始まった初期に、コロナによる致死率が発展途上国で非常に低い、という点が指摘され、これもアジア特有の何らかの因子があるのでは、という議論もなされたのですが、何のことはない、発展途上国には高齢者が少ない、だから、高齢者で致死率の高いコロナの場合、発展途上国での死者は非常に少なかったのですね。
あれからずいぶんと時がたち、こんなことは常識になっていると思っていたのですが、ゼロから始まる素人論議、肝心かなめのところが抜け落ちている様子です。時間の無駄ですから、あまりまじめに受け取らない方が良いと思います。
返信がついております。
磯野靖雄
少なくとも日本の超過死亡者推計には、年齢層構成(高齢者がどれだけの割合居るか)を加味して計算されています。仰る通り、国際比較の際には注意が必要かと思います。注意が必要ではありますが、統計数値が発表できる程度の国が、それほど馬鹿な数値処理をしているとは思えません。
佐藤 勝博
日本は世界有数の高齢化国にも関わらず、当初、コロナ死は欧米の数十分の一でした。それも考慮すれば、単純化はできないと思います。
瀬尾 雄三
> この謎の超過死亡の原因はなんであろうか。この現象が観察された国では、共通してコロナワクチンの追加接種率が高い。
> 追加接種が普及していないフィリッピン、インドネシア、パキスタン、クロアチア、ボスニア・ヘルツエゴビナの5か国が、コロナ感染死以外の超過死亡(A-B)が少ないグループを形成していることが見て取れる。
この記述がなされたら、当然のこととして、「それぞれのグループの年代別人口構成はどうなっているか」という点をまず議論しなくちゃいけないのですね。
年寄りの多い国は、コロナに医療資源を割かれた際に、高齢者の死亡率が上がる可能性も考えられるわけですから。
その点をチェックしない議論は、全く意味をなさない。そこに気が付けば、このエントリーにこれ以上突っ込む理由はありません。
磯野靖雄
https://www.niid.go.jp/.../9748-excess-mortality-20jul.html
感染研が解説している超過死亡数の算定方法です。
全世界がこのレベルで算定している保証はありませんが、物を否定する以上、常識的な知識は確認してからなさって下さい。
瀬尾 雄三
> 物を否定する以上、常識的な知識は確認してからなさって下さい。
この言葉は、何かを語っているように見えるけど、実のところ何も語っていない。「常識的な知識」が必要なのは、このエントリー主であり、 磯野氏なのですね。まずは、一般的な社会学の論文を相当数読み込まれることをお勧めいたします。
因果関係を主張するためには、このエントリーのような雑な議論ではだめだというのが、「常識的な知識」です。ここで私が指摘したのは、年代別人口構成ですけど、実のところ、生活水準であるとか、その他の多数の要因をチェックしないと因果関係はおろか、関連性も主張できません。
この分野では、我が国の研究者である赤池氏の業績が国際的にも高く評価されております。つまり、赤池のインフォメーションクライテリア、ですね。こうした分析をきちんとしたうえで、結論を出すようにしなくてはいけません。
特に、ここで問題にしているのは、ワクチンを打つか打たないかという、人々の生死にかかわる問題であり、いい加減な論拠に基づく説を主張することは控えなくてはいけません。
磯野靖雄
>いい加減な論拠に基づく説を主張することは控えなくてはいけません。
全く仰る通り。
コメントを削除して、調べ直しなさい。瀬尾 雄三
> コメントを削除して、調べ直しなさい。
あえてこれは消さずにとっておきます。それどころか、このコピーは、私のブログにも再録しております。これはいつもしていることなのですが、インターネットコミュニケーションで学位を得たものとしては、この手の議論も貴重な事例なのですね。
公開された場でのコミュニケーションは、えてして議論している相手しか目に入らなくなってしまうのですが、多くの聴衆を前にして演じられているのだということを忘れてはいけません。
だから、私の論説が正しいのか、磯野靖雄さんの論説が正しいのかを判定するのは、これを読まれる多くの人なのであって、議論している当事者だけではない、ということなのですね。
インターネットは「集合知」などという言葉もあるように、使いようによっては人類の知性を大いに前に進める存在なのですが、使い方を誤れば、単なるノイズに終わってしまう。ここは、有意義な方向にもっていきたいというのが、一研究者の願いであり、その思いでこのコメントも書いている次第です。
磯野靖雄
論説の話をした覚えはありません。
超過死亡者数の計算方法を誤解されているので、情報をお知らせしたまでです。あなたはリンクをチェックされていない。議論が正しいか否か?などという理屈はおこがましい。議論は全く始まっていないことに、気づいていないのですか?磯野靖雄
根拠を示せないのなら、小島先生にお詫びをした後で、コメントを削除なさい。
いい年をして、バカにも程がある。瀬尾 雄三
磯野靖雄さんは何か誤解されているようですね。私が問題視しているのは以下の部分ですよ。超過死亡者数の計算方法は、この議論とは無関係です。
> この謎の超過死亡の原因はなんであろうか。この現象が観察された国では、共通してコロナワクチンの追加接種率が高い。
> 追加接種が普及していないフィリッピン、インドネシア、パキスタン、クロアチア、ボスニア・ヘルツエゴビナの5か国が、コロナ感染死以外の超過死亡(A-B)が少ないグループを形成していることが見て取れる。
ここで問題となるのは、二つのグループの超過死亡者数の差と、コロナワクチンの追加接種率の違いに相関がみられることから、超過死亡とワクチン接種との関連を強く印象付けているのですが、この二つのグループには、経済発展段階で大きな差があり、ワクチン接種以外の要因も作用している可能性を否定できない、ということなのですね。
ワクチンの有効性や接種に伴う危険性に関しては、それ相応の検討がなされており、これを否定するにはそれなりの根拠が必要だということ。特にことは人々の健康、つまりは命にかかわることであるだけに、慎重な扱いが必要です。
磯野靖雄
『発展途上国には高齢者が少ない、だから、高齢者で致死率の高いコロナの場合、発展途上国での死者は非常に少なかったのですね。』
上はあなたが書き込んだ文章です。
したがって、
『年代別人口構成の国別の違いをどのように補正するか』
の議論が欠落しているから、真面目に取り組む価値の無い論説だ、と述べておられる。その点は、既に指摘したが、
『何かを語っているように見えるけど、実のところ何も語っていない。』
と返してこられた。大馬鹿にも程がある。
瀬尾 雄三
> 『発展途上国には高齢者が少ない、だから、高齢者で致死率の高いコロナの場合、発展途上国での死者は非常に少なかったのですね。』
> 上はあなたが書き込んだ文章です。それは、『コロナの流行が始まった初期』の話。ちゃんとそう書いてあるでしょ。この文章のポイントは「隠れた他の要因がある」という点なのですね。
本エントリーの最大の問題は、わかりやすいように何度も書きましたけど、『 追加接種が普及していないフィリッピン、インドネシア、パキスタン、クロアチア、ボスニア・ヘルツエゴビナの5か国が、コロナ感染死以外の超過死亡(A-B)が少ないグループを形成していることが見て取れる。』と書かれた国々に『追加接種が普及していない』以外の重大な要因がある点を無視してしまったこと。つまりこれらは『発展途上国』だということです。
これは、多変量解析において、初心者が誤りやすい点なのですね。この手の多数の因子が作用している問題に対しては多変量解析のノウハウが必要で、この技術をきちんとマスターしていない人がこの手の問題を扱うと、誤った結論に至ってしまいます。
磯野靖雄
『年代別人口構成の国別の違いをどのように補正するか』
という話は、このコメントにおいて主要な論点では無い。
『発展途上国』と『先進国』の事情を考慮に入れないで、多変量解析を行ったことが、小島先生の論説を真面目に受け取る必要の無い理由である。
という解釈でよろしいですか?具体的に、発展途上国であることが、多変数解析にどの様な影響を与えているのか?伺いたい。
変数は超過死亡数と、ワクチン接種率以外に何があるのか?についても、伺いたい。瀬尾 雄三
> 具体的に、発展途上国であることが、多変数解析にどの様な影響を与えているのか?伺いたい。
> 変数は超過死亡数と、ワクチン接種率以外に何があるのか?についても、伺いたい。
問題を簡素化して、原因となる因子(変数)を独立変数(x, y, z, ...)といたします。その場合に、結果(超過死亡数)が関数 f(x, y, z,...)で与えられる、としてfの具体的形を求めるのが多変量解析で、多くの場合は線形結合(a x + b y + c z + ...)の形を解として、定数a, b, c, ...を求めるのが具体的作業ということになります。
独立変数の候補に何があるかが上の二番目の問いかけですが、人の死に影響を与えそうな因子には多数あり、経済的因子(例えば所得)、医療環境(病院の数など)、衛生環境、生活習慣など、あげていけばきりがありません。これらを一つずつつぶして原因を求める、地道な作業が必要なのですね。
でも、これまでに得られている様々な情報を総合すると、超過死亡の原因に老衰のような高齢者特有の死因が多いとの話があり、ワクチン接種率が上がるような流行期には、医療資源がタイトになり、高齢者の死亡が増える、というのがありそうなところです。
もちろんこれは、可能性であって、断定できるだけの材料はない。だけど否定はできないわけで、その可能性がある以上、ワクチンが超過死亡の原因であると主張することは問題が大きい。というのは、ワクチンは、病気を治すために開発され、種々の検討により、効果と安全性が確認されているからなのですね。もちろん、そうしてもなお副作用が出る場合もある。でもそうと決めつけるには、材料が不足している、というのが私の指摘であるわけです。
磯野靖雄
何を質問されているのか、理解していますか?
小島先生の論説で取り上げたのは、
人口100万人あたりのコロナ感染死以外の超過死亡;xと追加接種;yとの相関についてです。y=a・xに近似できそうだ、という結論です。
(ベトナム、ギリシャはややイレギュラーです)そのほかに変数がある、とあなたは仰る。
「何を」「どのように」取り込むのか?
その変数を取り入れないと、議論を真面目に受け取る価値が無い、という事はどういう事か?これだけ時間をかけて質問しても、答えが返って来ません。時間の無駄だ。お達者で、長生きして下さい。
瀬尾 雄三
> 何を質問されているのか、理解していますか?
> 小島先生の論説で取り上げたのは、
> 人口100万人あたりのコロナ感染死以外の超過死亡;xと追加接種;yとの相関についてです。このエントリーが強く主張しているのは『超過死亡とワクチン接種との関連』を疑えという点であり、その論拠に超過死亡と追加接種の相関を指摘しているわけですね。
ところが、ここで上げた二つのグループは、一方が『フィリッピン、インドネシア、パキスタン、クロアチア、ボスニア・ヘルツエゴビナの5か国』で、他方は『日本、ベルギー、台湾、韓国、シンガポール、ドイツ、スペイン、英国』であるわけで、経済環境も違えば、医療環境も違う。その中で、追加接種の有無という一要因だけを取り上げる理由が全然ないわけですね。
これが、何らかの悪意なり、他の隠された意図があって恣意的に行っているとまでは言いません。だけどその場合も、この手の分析をするのは、データ解析の素人であり、初心者としか言いようがない。その手の人物が、ワクチン接種の有害性を主張するのは、極めて危険な行為であると、理解しなくちゃいけません。これを真に受けてワクチン接種を受けない人間が出ないとも限らず、その結果、健康を害し、最悪の場合、死に至るかもしれないわけですから。
まあ、この議論をお読みの多くの読者の方々には、このあたりのことは理解していただけると思うのですが、、、
若いって