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負けた相手は、投機筋か総理か

池田信夫氏の12/20付けアゴラ記事「投機筋に負けた黒田日銀の『意図せざる出口戦略』」へのコメントです。


しかし日銀の保有国債がここまで積み上がると、投機筋に売り浴びせられて(10年物以外の)国債が暴落し、金融危機が起こるリスクは小さくない。

この部分でよくわからない点は、投機筋が売り浴びせる国債は、どこから持ってくるのかという点なのですね。以前、日本国債の海外の保有は180兆円ほどだったはずで、その後そうそう増えているとは思えない。そうなりますと、カラ売りということになるのですが、空売りはいずれ返さなくてはいけないのですね。

じつは本年6月ごろに、海外ファンドが日本国債を徹底的に売ると宣言したのですが、どうやらその後、これは失敗に終わった模様です。日本国債は、ウィドウメーカーとも呼ばれているそうで、悲惨なことにならなければよいのですが。

今回の日銀の金利上限0.5%への引き上げは、投機筋との関係というよりは、支持率低下に音を上げた岸田さんに懇願されたためであるような気がします。つまりは、物価がじりじり上がりだし、国民の不満が広がっている。そこに、増税で防衛費をひねり出すなどということになりますと、岸田さんに打てる手は限られてくるのですね。

そこで考えたのが、金利引き上げによる物価の抑制、じゃないかな? こんな中途半端なことをしても仕方ないと思うのですが、困った人間は何をするかわからない。せっかくこの先、賃上げムードが出てきたというのに、これではそれが引っ込む恐れも多分にある。これは、岸田―黒田チームの悪手じゃないかな? まあ、答え合わせは、ちょっと先だと思いますが。


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上の見方をサポートするニュースも出てまいりました。https://news.yahoo.co.jp/articles/04c28b03672a1e3401eb245e06e083f351e418ed 

日銀が長期金利の上限を引き上げ、事実上の利上げに踏み切ったのは、柔軟な金融政策に向けて共同歩調を促す岸田文雄首相の意向が影響したとの見方が出ている。

ということで、こちらが図星であるように、私には思えます。

1 thoughts on “負けた相手は、投機筋か総理か

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