アゴラ編集部の5/30付けアゴラ記事「『同性婚を認めない憲法24条は憲法違反』という判決!?」へのコメントです。
憲法24条の以下の規定に現れる「両性」は、「婚姻する当事者双方」の意味に解釈すべきであって、「男性と女性」と読むべきではない。後者を意味する場合は、もっと明確な書き方があるはずで、24条の趣旨は、あくまで「当事者双方の合意」にフォーカスしたものと解釈するのが妥当です。
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
憲法を含む法解釈に際しては、その文言により、立法者が意図していたものは何であるかが問われるわけで、「立法者の意図を離れた『言葉そのものの解釈」」には何の意味もありません。
ほかの方のコメントに返信を付けておきました。
Tomoyoshi Sasamoto
米帝が憲法を作った際、「両性の合意」の両性は男女としていたのは明白。どっちかというと親や親族が結婚を押し付けていた陋習を改めよ‥という人権重視の考え方だったんだろうね。
現在、「性別で結婚を決めるのが古い」というなら憲法を改正すべきだが、むしろLGBT擁護派の方が憲法改正反対という人が多くて笑うしかない。
瀬尾 雄三
Tomoyoshi Sasamotoさん
> 米帝が憲法を作った際、「両性の合意」の両性は男女としていたのは明白。
もちろん、その時念頭にあったのは、男性と女性の結婚です。でも、この条文の意味しているのは、「婚姻は男性と女性の組に限られる」という趣旨ではなく、「婚姻は当事者の合意に基づくべき」という点なのですね。
これは、その当時の結婚といえば、女性と男性がするものと相場が決まっていた。だから、これを強制する意思など、全然働いていないのですね。もしそういう意図があるなら、もう少し別の書き方もあろうというものです。
あと、「両性」ですけど、男性と男性が結婚しようというとき、両性の双方が男性だって言語的な矛盾はないと思いますけどその点はどうでしょうか?
返信がついております。
Tomoyoshi Sasamoto
立法者の意図は「結婚は男女双方の意志で決めるもの」ですよね。両性は男女を意図していた文言だと読むのが妥当ですよ。
まあ、9条も含めて、憲法の文言は時代に合わせて変えるべきところ、護憲信者が猛反対する構造が問題なのではないでしょうか?
他国は憲法を頻繁に変えていますしね。https://www3.nhk.or.jp/.../minnanokenpou/about/002.html
瀬尾 雄三
Tomoyoshi Sasamotoさん
> 立法者の意図は「結婚は男女双方の意志で決めるもの」ですよね。両性は男女を意図していた文言だと読むのが妥当ですよ。
立法者は、両性という言葉で男女を意味すると考えていたことは確かでしょう。
しかし、立法者がこの文言で意図したことは、「婚姻は男女に限られる」ということではなく、「婚姻する者双方の意思で決める」という点にあったはずです。
つまり、立法時点で男同士の婚姻など想定外であり、これを敢えて禁止する理由も認める理由も全然なかった、ということでしょう。だから、この条項を「婚姻を男女間に限定する」と読み取ることは不可能だ、と。それは立法者の意図ではない、と。
それが私のコメントの趣旨です。
同性の合意