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日本経済低迷の理由は二つ

小川製作所さんの6/25付けアゴラ記事「1人あたりで見る資金過不足:日本経済の特異なポイントとは?」へのコメントです。


日本の労働生産性と給与が上昇している1985年から1995年の10年間と、2008年から2012年の5年弱の期間は、為替が急激な円高となった時期に対応しております。つまり、国内でやっていることはたいして変わっていないのだけど、それをドル評価すると上昇した形になる、というわけですね。

一方、長期トレンドとして、1995年から現在に至るまで、日本人の生産性も給与もほとんど上がっていない。この主な原因は、二つあると考えられます。その一つが急速な円高による国内産業の競争力減退、もう一つが情報革命のキャッチアップに失敗したことでしょう。

円高に関しては、70年代後半から80年代にかけての我が国の集中豪雨的輸出に世界各国が危機感を抱いた結果であり、これは我が国のやりすぎでもあったでしょう。これに関しては、国内産業の競争力低下に伴い、徐々に円安方向に向かうはずで、この動きを確かなものとしておけばよい。

情報革命に関しては、米国経済の牽引者がGAFAに代表される情報産業であって、日本国内の各種サービスもこれら米国企業に席巻されていることからも理解しなくちゃいけませんし、危機感を覚えるのが普通でしょう。

我が国が情報革命に乗り遅れたのは、我が国の指導的地位にある人たちがこの分野に暗かったこと。マイナカードの混迷ぶりを見れば、おおよそのところが見えてまいります。対策は簡単で、この手の情報技術に欠けている人を重要なポジションから外すこと。まあ、抵抗はあると思いますが、ここまで来たら致し方ありません。

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