増田悦佐氏の7/16付けアゴラ記事「怒れ!日本の勤労者」へのコメントです。
日本経済が狂ってしまったのは、民主党政権時代の1ドル80円割れにまで至った円高だったのですね。これで、国内産業は軒並みダウン。電機産業などひどいものでしたが、松下は踏ん張ったし、自動車各社も何とか生き残りました。
で、何が起こったかといえば、製造業の国外逃避。空洞化がこの時代のキーワードでした。これ、企業は海外投資をし、海外の労働者がものを作る。だから、日本人の所得は全然伸びないけれど、会社はきっちり利益を上げたのですね。
その後安倍政権になって、円高は解消されましたけど、一旦海外に出て行った工場は、ちっとやそっとでは国内には戻ってこない。工場を移転するにも作るにも、お金がかかりますからね。ここは、大幅な円安時代が続きそうだ、という共通認識ができるまでは、元には戻らないでしょう。
まあ、日銀総裁は頑張っているのだけれど、民間がそれをぶち壊す。言論は自由だから仕方ないのですけど、円高で、本当に大儲けしているのが誰か、一度きちんと考えておいた方が良い。あの民主党時代に大笑いをしたのは、キャッシュを抱えてリタイアした高齢者だったのですね。現役世代の悲嘆を背に。
まあ、評論家の方々も、サヨク系の方々も、どちらかといえば、リタイアした高齢者の利益を代弁しているわけで、それはそれでよいのではないかと思います。言論は自由だし。でもそれでは、日本経済はシュリンクしてしまいます。ここは、勤労世代がやっていける、国内産業の振興しかないはずだし、それには、少々の円安には耐えるしかない。ここが我慢のしどころだと思いますよ。
絶対に許さない。絶対にだ