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ここが正念場:検察疑惑の解消

郷原信郎氏の7/23付けアゴラ記事「会長追放クーデターから始まった日産のガバナンス崩壊」へのコメントです。


基本的人権を無視するがごとき検察の問題は以前から指摘されておりましたが(魚住昭著「官僚とメディア」松本サリン事件郵便不正・厚生労働省元局長事件(村木事件)など)、ここにきて、ゴーン氏やアルコニス氏に対する扱いが問題視され、国際的にも疑問の目で見られるようになっております。

これは、我が国の国際的地位において、大きな問題を生じる可能性があります。と、言いますのは、かつての「先進国」とは経済的な豊かさを尺度として判断されていたのですが、ここにきて「人権思想を含む価値観の共有」が先進国であるか否かの判断基準になってきている。これは、かつて経済的に遅れていた国々も経済発展を遂げる一方で、国際的な緊張関係の一方の端に、中国ロシア北朝鮮などの、価値観を共有し難い国々があることが影響しているのでしょう。

で、我が国はこれまでのところ「先進国」の一員として認められてきているのですが、アルコニス氏をめぐる米国の世論などを見ておりますと、必ずしも我が国の人権思想に信頼を持たれているとも限らない、むしろ疑惑の目で見られているというのが現実の姿でしょう。

これまでの多くの問題が国内問題であったことは事実ですが、その情報は海外にも伝わっている。そしてゴーン氏をめぐっては正に国際問題となっている。さらに悪いことには、我が国の経産省も一枚かんでいる疑いがある。

ここは、臭いものにふたというような考えは捨て、きちんとした対応をしていかなければいけない。むしろそうすることで、これまで疑惑の目で見られてきたわが国の先進国としての価値観に対する、国際的な信頼を改めて得ることができるのではないかと思います。つまり、ここが正念場、というわけです。

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