内藤忍氏の10/2付けアゴラ記事「逃げ切れる日本人、逃げ切れない日本人」へのコメントです。
日銀の金融緩和政策による国内の低金利の中、政府の財政支出は規律が緩み、目先の人気取りのためのムダ遣いが多いように見えます。
低金利と財政支出拡大の双方には、共通の原因があります。それは、景気のテコ入れということで、我が国は30年以上の長きにわたり、経済の停滞が続いたため、景気のテコ入れも続けざるを得ず、低金利と財政支出拡大が継続してしまったのですね。
では、他の処方箋は何かといえば、要は景気を回復させればよい。そのための手段として、金利を下げ、政府の支出を拡大する以外にも、新しい産業を興し、国民に新しい価値を提供するとともに、輸出も盛んにして外貨も稼ぐ、という道もあるのですね。これは、1970年代の我が国がたどった道だし、現在の米国がまい進中の道でもあります。
そのための具体的な手段として、70年代の日本は、省資源・省エネルギー・低公害の技術をモノにして、自動車産業を中心に大いに潤った。そして現在の米国は、GAFAに代表される情報産業で大いに潤っている。この情報産業は、これから我が国がキャッチアップする一つのテーマでもあるのですね。
そして次の時代の核となる技術は、おそらくはエネルギー関連産業であり、その一つには核融合を早期に実用化すること、このための周辺技術を他国に先駆けてものにしておくことがあります。もう一つは、エネルギーの蓄積技術で、電池の技術もありますが、水を分解して水素を作り、これを利用する周辺技術もものにすること。政府に何とかしろとぶー垂れていても始まりません。先ずは、次の時代を切り開く努力をすること。それしか、幸せになる道はないと思うのですが。
他の方のコメントに返信を入れておきました。
田隈泰信
> 財務省が発表している日本の財政状況のグラフ(図表)を見ていると、日本政府はもはや財政赤字を増税や歳出削減によって解決しようという意思がまったくないことがわかります。
これまで、財務省は増税や歳出削減で財政赤字を解決しようと懸命に努力してきましたが、そのおかげで日本はデフレに陥り、失われた30年と諸外国から馬鹿にされてきました。
コロナと円安のおかげで、昨今ようやくインフレ基調となり、政権と日銀は、このチャンスを逃すまいと、財務省を黙らせ、財政出動と低金利政策を継続しています。
日本の財政赤字は財務省のデフレ政策では解決せず、インフレに頼るしかないからです。
インフレが継続すると、貯金している老人より、これから頑張る若者の方がむしろ有利です。
インフレによって、内藤さんも儲かるようになったはずなのに、デフレ政策に戻りたがる理由がわかりません。瀬尾 雄三
> インフレが継続すると、貯金している老人より、これから頑張る若者の方がむしろ有利です。
> インフレによって、内藤さんも儲かるようになったはずなのに、デフレ政策に戻りたがる理由がわかりません。このあたりは、今日の新聞・テレビの論調がそうだから、ということではないでしょうか。
なにぶん、今日の新聞・テレビのお得意様は「貯金している老人」なのですから、この人たちに有利な政策を押すしかありません。
この業界の関係者(メディア各社の社員とここに寄稿している評論家たち)も、およそ「貯金している老人」たちなのかもしれませんけど。
情報かぁ。日本は無理なんじゃないの。もう何十年も見てるけど一部の企業を除いて全く浸透していないよ