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日本の「大惨事」は円高ですね

中村仁氏の4/26付けアゴラ記事「日本経済は八方塞がりで身動きに苦しむ」へのコメントです。


このトランプ氏の言葉を真に受けるなら、日本にしてみれば「円高が大惨事だ」ということになるわけですね。

そのトランプ氏は、麻生氏の訪米直前に、きついパンチを見舞っています。23日に「円安は大惨事だ。製造業が競争できず、多くのビジネスを失う。バイデンは日本、中国の通貨安を放置している」と、発言しました。「円安は大惨事」と言われて、日本はどうするのか。

民主党政権時代を思い起こせば、この言葉は真に迫ってまいります。あの当時、製造業は競争できず、工場の海外移転が急速に進みました。日本は多くのビジネスを失ったのですね。同様の惨事は、1985年のプラザ合意後の急速な円高の際にも生じ、我が国の大手企業の海外への工場移転が進み、多くの中小企業が倒産の憂き目を見ております。

アベノミクスで、結果的に円安に動き、更には岸田総理の時代にこの傾向は一段と進んで、輸出産業はやっと息を吹き返した。これは正に、トランプ氏の主張を日本にあてはめれば、全く正しい対処がなされたということになります。

では、今のドル高は、果たして米国にとっての大惨事なのでしょうか? 実は、米国GDPは、情報通信サービスがけん引する形で、他国に比べてダントツの成長ぶりを見せている。自動車産業絶好調時代の日本と似た状況なのですね。これでドルが上がらない方がどうかしている。

トランプさんは、米国鉄鋼業を見てそう言われているのかもしれませんけど、こっちは中国にしてやられている。今のトランプ氏の発言に対して日本ができることは、「そうだ、そうだ」と同調することではなく、その誤りを教えてあげることではないかと思うのですが。

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