岡本裕明氏の8/21付けアゴラ記事「世の中のブラフには気をつけよう:森永卓郎氏『日経平均は3000円に』」へのコメントです。
「ステータス・クオ・バイアス」というものがありまして、これ自体は「現状維持が一番良い」と考えがちな人間心理なのですね。で、その結果、現在の状況がこの先も続くだろう、という期待が生じ、悪い予想は抑圧しがちなのですね。
でもよく考えると、現在の状況の中にも、いろいろなリスクが潜んでおり、いつこれらが爆発しても不思議はない。株価を下げる要因として起こるかもしれない事態として、すぐに思いつくだけでも次のようなものがあります。
政治的な動きとしては、米国にトランプ大統領が誕生して、我が国に円高を迫ることがありそうです。ここで、河野総理が誕生していた場合、先日のブルームバーグインタビューで利上げすべしとの論を述べておりましたので、一気に利上げする可能性もある。その結果、1ドル100円割れなどという極端な円高になれば、日経平均の大幅下落もあり得るでしょう。まあ、1万5千円あたりがめどではないかと思いますが。また、この混乱の中で、内閣不信任案が出され、自民党の反河野派が造反してこれが可決、総選挙となって、枝野立憲民主党内閣が誕生するなどという悪夢もあり得る。この場合は、日経平均1万円割れもありそうです。
最近急にリスクが認識された大地震も一つのリスクでしょう。我が国は歴史的に、自民党以外の総理大臣が誕生すると巨大地震が起こるという巡り合わせがあります。枝野内閣で南海トラフ全部割れ、などということになりますと更にひどいことになります。その他、鳩山総理ほどひどくはないと思いますけど、日米の防衛協力にひびが入れば、中国の台湾進攻だってないわけではない。ただでさえこちらは起こりそうなリスク要因ですから、中国有利な状況は、なるべく作らないようにしなくてはいけません。
その他、ロシアがウクライナで核兵器を使用して、世界情勢が一挙に先の見えない状況になるなど、最悪の事態はいつ起こっても不思議はない。まあ、そういうことを心配しても始まらないし、私にとってもベストな現状維持を基本シナリオとして考えておきたいとは思うのですが。
ガーン