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きちんとした管理が必用なPCB

池田信夫氏の10/3付けアーカイブ記事「NHKはPCBの誤報を訂正し環境省は安全基準を見直せ」へのコメントです。


PCBの使用が禁止されているのは、それ自体の毒性の高さではなく、環境への蓄積と食物連鎖による濃縮が危惧されたからでしょう。このあたりは、Wikipediaの「沈黙の春」あたりをご参照いただくと、背景がご理解いただけるのではないかと思います。

カネミ油症事件の原因が狭義のPCBではなく、これに混入した他の化合物であることはすでによく知られたことですが、これらを総称して「PCB」と呼ぶこともあり、この部分は少々混乱しております。たとえば大阪府の資料は次のように書いています。 https://www.pref.osaka.lg.jp/o100110/shokuhin/yusyo/index.html

PCBとは、ポリ塩化ビフェニルの略称で、209種類の異性体が存在します。中でもコプラナーPCBと呼ばれるものは毒性がきわめて強くダイオキシン類として総称されるものの一つです。

また、PCBそのものも、焼却するとダイオキシン類に変化するため、それ自体が安全であるからといって、雑な取り扱いができるわけではありません。ここは、絶縁油の管理もきちんとしなくてはいけないところです。

その他、環境への蓄積という問題が重視されるようになった背景は、1960年代の宇宙開発により、地球環境は開放系ではなく、閉鎖系であるとの認識が常識化したことです。この部分で日本の意識が少々不足していることは大きな問題であるように、私には思われます。

1 thoughts on “きちんとした管理が必用なPCB

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