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裏金議員大量処分の緻密な作戦

アゴラ編集部の10/7付けアゴラ記事「裏金議員の大量処分で自民党は分裂か?」へのコメントです。


内閣支持率が期待ほど上がらず『政治とカネ』の問題に焦点が当たってしまいました。この行き当たりばったりの対応で安倍派壊滅どころか自民党は分裂してしまうのでしょうか。

石破さんもなかなか大変です。「毅然たる態度を取れ」といわれて毅然たる態度をとると「行き当たりばったり」といわれるわけですから。でも、自民党が分裂する恐れはさほどないと思いますよ。そのあたりは、よく考えた上で作戦を立てているのでしょうから。

心配不要の第一は、自民党議員が無所属で立候補することなど、過去に何度もあったことだということ。そして、当選したら追加公認する。これは普通になされておりました。そして、これで当選できないような弱い候補であれば、本気で分裂することは自殺行為。分裂は、すなわち自民党による対立候補擁立を意味しますから。そういう意味では、よく考えてある。

過去に自民党議員が無所属で出たケースの多くは党内対立で複数の自民系候補者が出馬する場合のこと。この場合は自民公認候補もおりますから、無所属はちょっと厳しい。今回、「刺客」を立てられたら厳しいでしょうけど、そうされない限り、自民票の多くは自民系無所属議員に来るはずなのですね。まあ、裏金で責められるのはいずれにしても同じだけど、多額の裏金を集めるような有力議員は地盤もしっかり持っております。この処分、さほどのマイナスでもないのではないでしょうか。

そして石破総理にしてみれば、この厳しい処分は、世論に押されてのものであって、これが原因で議席数が減ったところで、その責任は裏金議員にあると考えるのが理の当然なのですね。逆に甘い処分で済ませて議席数が減れば、それは石破総裁の責任となる。まったく、隅に置けないお方です。これには、野田氏も、少々手を焼くのではないでしょうか。


他の方のコメントに返信を入れました。

綾瀬川 はるか

1人でも多くの議員を当選させるために、岸田さんを降ろして、石破さんに変えたのに、「非公認」とか「重複禁止」をやるのは、この流に逆行するのではないですか。「党の処分が国民の理解を得られていない」というが、何をやっても「不十分だ」という声は残ります。これも一種のポピュリズムなのではないかと思う。このまま総選挙に突入して負けたら、どうするつもりなのでしょうか。


瀬尾 雄三

> このまま総選挙に突入して負けたら、どうするつもりなのでしょうか。

この件に関して石破氏がとり得る道は二つ。一つは、裏金議員への処分はすでに済んだことだから、これ以上のお咎めはなし、というもので、我が国の司法に対して憲法も定めている一事不再理の法理に従えば、このやり方も正しいと言えます。

もう一つの道は、民意を尊重すべきとする考え方で、裏金議員に対して厳しい処分で臨むべきとの民意に従うなら、非公認というやり方も正しいのですね。そして、厳しい処分で臨むべきとの民意の高まりを鑑みれば、これを石破氏が受け入れることも、あながち否定はできません。日本は、主権在民ですし。

そして、来る総選挙で自民党が負けた場合の責任論に関しては、前者の甘い処分とした場合には、石破総裁の責任が問われる。なぜなら、民意に反して身内に甘くしたのは石破氏なのですから。一方、厳しい処分をしたにもかかわらず敗けたなら、その責任は裏金議員にある。石破氏は、できることを最大限したのですから。

まあでも、一皮めくれば、小泉Jr対高市氏という、次をにらんだ戦い(KT戦)が始まっているとも言えそうで、今回の石破氏の決断は、K側の戦略の一環で、これに対するクレームなり自民分裂論はT側の戦略の一環なのかもしれません。まあ、実際のところはわかりませんし、ここは、傍で見守るしかないのですけど。

1 thoughts on “裏金議員大量処分の緻密な作戦

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