岡本裕明の10/14付けアゴラ記事「選挙の大局観:現政権を揺るがす国民へのインフレの厳しい仕打ち」へのコメントです。
なぜあれほどのインフレが生じたのかについては議論があるところですが、個人的には需給の歪みだったと考えています。
これはそれほどの謎でもなく、2022年2月24日に始まるロシアのウクライナ侵攻と、これに伴うエネルギー資源価格の高騰が、世界的な物価上昇を招いた、とみるのが正しそうです。
もちろんこれは需給の歪には違いありませんが、大部分が供給側に起因しますので、金利引き上げによって需要をを押さえても、インフレ抑制効果はほとんどありません。
日本銀行調査統計局が本年5月に公表した資料によれば、2013年に『デフレ期』から『低インフレ期』に切り替わり、2021年に『高インフレ期』に切り替わっております。https://www.boj.or.jp/mopo/outline/bpreview/data/bpr240405a1.pdf
2021年はロシアのウクライナ侵攻より1年早いのですが、日銀は、GDPの急速な伸びをとらえて『高インフレ期』と判断しているようにも思われ、物価の急騰は2022年から生じていると読み取れます。そうであるなら、インフレの主たる原因を露宇戦争とする見方も妥当でしょう。
10/16追記:以下は天然ガスの価格推移ですが、オリジナルのページでは、カーソルを合わせることで数値が読み取れます。
より詳しくは、こちらをご覧ください。
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